反省して学習した「ホワイトプラン」が狙う携帯市場――ソフトバンク孫社長(1/2 ページ)
ソフトバンクモバイルが発表した月額980円の「ホワイトプラン」。ゴールドプラン&予想外割で“学習”した同社の、新しいシンプルで格安な料金プランとは?
「“※印”一切なしの、直球勝負で臨みたい」――「ホワイトプラン」を発表したソフトバンクモバイルの孫正義社長は、これまでにないシンプルな新料金プランにかける意気込みをこう語った。
このホワイトプランは、月額基本使用料が980円で、1時から21時までの通話はソフトバンク携帯同士であれば無料、それ以外は21円/30秒が課金されるプランとなる。国内通話についてはこれ以外の付帯条件がなく、孫氏は会見で「他社と比べようにも、比較しようがないくらいシンプルで安い」と胸を張った。
ちなみにこれは、1月15日に期限を迎えるゴールドプランの「予想外割」に変わる、同社目玉の新料金プランだ。現在月額2880円で提供されているゴールドプランは、期間限定のソフトバンク大創業祭キャンペーンとして、定価の月額9600円に対し継続期間11年目以降の70%割引を適用したもの。1月16日以降は割引が適用されなくなるため、今回新しい格安料金プランとしてホワイトプランが用意された。ただし、ゴールドプランも引き続き提供する。
両プランの違いについて孫氏は、「ゴールドプランとホワイトプランの一番の違いは、ゴールドプランに設定されていた21時から1時までの月200分という無料通話分がない点。ソフトバンク同士で長く通話し、かつこの時間帯にもある程度話すケースもあり、今後もゴールドプランの存在意義はある」と話した。
そのほか、ホワイトプランには経年割引がなく、新規契約時から何年使用しても料金は980円のままだが、大きな違いは月200分の無料通話とこの2点のみだ。パケット料金、「S!ベーシックパック」などのオプション料金についてもゴールドプランと同等になる。
孫社長は、ホワイトプランの登場で同社の料金プランの選択肢が広がっただけでなく、端末購入時にスーパーボーナスを利用した割賦販売を選択できることから、買い方や料金プランについて他社にはない幅を持たせることができたという。
「携帯を使う頻度が低いユーザーも数千円の高い基本料金を支払っていた。また、高い頻度で通話するユーザーも話せば話すほど高い料金を取られていた。この2つの不条理な不満点を解決できるのがホワイトプランで、980円というこれまでにない価格で携帯を持つことができ、ソフトバンク間であれば1時〜21時は話し放題になる。ほとんどの携帯ユーザーに満足いただけるプランだと思う」(孫氏)
これまでにない安さの基本料金に、自分に合わせたオプションを追加できるため、大半のユーザーニーズを吸収できるという考えのようだ。ホワイトプランでは、これまでのゴールドプラン同様、月に数十万ユーザーの獲得を目指すという。
また、加入者の増加が見込まれることから採算性についても確保できるとしており、「“大もうけ”できるわけではないが、それなりに健全に伸ばすことができる。不当廉売には当たらない」(孫氏)と説明した。
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