“モバイルブロードバンド”は本当か?――「EM・ONE」の実力をチェック:「EM・ONE」レビュー 第1回(3/3 ページ)
ついに登場したイー・モバイルのシャープ製HSDPA端末「EM・ONE」。今回のレビューでは、端末のサイズやインタフェースの検証、そして気になる通信速度をチェックした。
単体利用、PCモデム利用でも不満のない通信速度
気になるHSDPAによる通信速度はどうだろう。計測日はサービス開始翌日の4月1日。機材の都合などもあり、東京都江戸川区西葛西付近で行った。まだまだトラフィックには余裕があるとは思われるが、本サービスでどの程度の通信速度が出るのか、気になるところだ。
計測はファミリーレストランの窓際に陣取って行った。全部で3本あるアンテナバーが1〜2本を行ったり来たりする状態だった。内蔵Webブラウザによる受信速度は、3回計測して最大941Kbpsを記録。平均値も800Kbpsを超えており、通常のWebアクセスであればまず不満は感じない速度だった。ちなみに、事前に自宅のFTTH回線に無線LANで接続した際の計測結果も同程度であった。内蔵ブラウザベースでのスループットは1Mbps弱といったところだろう。
PCとUSBケーブルで接続し、外部モデムとして利用すると、こちらは最高で1.93Mbpsを記録した。計測を3回行った平均値は1.81Mbps。最高の電波状況ではなかった点を考慮すればかなり立派な数値といえる。なお、送信速度は3回とも360Kbps台を記録しており、理論限界値にかなり近い所で安定した結果となった。
続いて、PCとBluetoothで接続した場合。こちらは、受信が最高で394Kbps、3回の平均が337Kbpsとなった。これはBluetooth接続の速度制限を受けるためだろう。もっともこの組み合わせでもPCからのアクセスは十分に快適で、よほど通信速度が必要な場合を除けば、ワイヤレスのBluetooth接続で利用したいと思わせる。ただし、テストに使用したPC側のBluetoothとの相性問題があったのか、速度計測サイトなどで送信の計測を行うと、(PC側のBluetoothの)スタックがハングアップしてしまい計測が行えなかった。さほどサイズが大きくないメールを送受信したり、テキスト中心のWebサイトにアクセスする分には問題が起きなかった点は付け加えておく。
次回は基本的なPIM機能に加え、QWERTYキーボードとATOKによる日本語入力環境、独自のWebブラウズ機能「ネットウォーカー」や充実した振り分け機能を持つ「SHメール」などを検証する。
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