Verizon、「QUALCOMM対Broadcom」争点技術をBroadcomからライセンス
Verizonは、Broadcomと結んだライセンス契約により、訴訟の争点となっている技術を使った携帯端末を、今後も輸入・販売できることになる。
米Broadcomと米Verizon Wirelessは7月19日、「QUALCOMM対Broadcom」訴訟の争点となっている技術のライセンス契約を発表した。Verizonは、Broadcomの特許6件についてライセンス供与を受け、同技術を搭載した携帯端末の輸入や販売を引き続き行うことが可能となる。
問題の訴訟では、米国際貿易委員会(ITC)が6月に、QUALCOMMによるBroadcomの特許侵害があったとして、特許を侵害しているQUALCOMMのチップと、そのチップを搭載する携帯端末の米国への輸入禁止を命ずる是正措置を決定。これに対し、QUALCOMMおよびVerizonを含む通信業者は、「公共の利益や安全を保護するものではない」と反論、是正措置の撤回を求める働き掛けを行ってきた。
今回の契約によりVerizonは、Broadcomにライセンス料を支払うことで、同技術を使用したチップを搭載する携帯端末を、消費者や企業に引き続き販売する権利を確保したことになる。ライセンス料金は端末販売1台当たり6ドルで、四半期当たり4000万ドル、契約期間内合計では2億ドルを上限としている。契約に伴い、VerizonはITCの是正措置撤回を求める働き掛けを中断する。
このライセンス契約について、QUALCOMMは同日コメントを発表。契約は「Verizonが、(Broadocomではなく)QUALCOMMの製品を今後も販売できる」ようにするもので、消費者の利益につながる「前向きな動き」だとコメント。一方、Verizon以外の通信業者にとっては問題の解決になっていないとして、今後も引き続き、ITCの是正命令の撤回を求めていく意向を示した。
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