アッカ、WiMAX参入時のパートナーは「3社以上」
アッカはWiMAX参入に当たり、3社以上の戦略パートナーと組む方針だ。既存の通信事業者に加え、非通信分野の企業とも協力する。
WiMAX事業への参入を目指すアッカ・ネットワークスの木村正治社長は8月15日、「WiMAX展開はパートナーと組んだほうが効率がいい」と話し、既存の通信事業者を含む戦略的パートーナーと組んで同事業に参入する方針を明らかにした。
同社は先月、WiMAX事業の参入を準備する子会社「アッカ・ワイヤレス」を設立。持分比率は過半を維持して主導権は持ちつつ、「3社以上」の戦略パートナーと組んで展開する計画だ。既存の通信事業者に加え、金融投資家や、社会インフラなど、非通信分野の企業とも手を組んでいく。
総務省への免許申請期間は9月10日〜10月12日。申請のタイミングに合わせてパートナーも明らかにする方針。
免許が割り当てられれば、2008年にもデータ通信サービスを始める計画だ。既に手元資金約65億円のほか、ネットワーク資産売却などで約43億円を調達。総額100億円の銀行借入枠も設定し、初期の必要資金は確保したとしている。
個人加入純減も効率化で増益
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同社が8月15日発表した2007年6月中間期の連結決算は、営業利益が前年同期比9.9%増の11億6100万円になった。個人向けDSLの売上高は減少が続いたが、効率化努力で原価率が改善した。
売上高は8%減の181億4200万円。個人向けサービスで加入者が13万減の103万にとどまり、売上高は13.8%減の140億1500万円に。ただ解約率は改善しているほか、FTTHの加入が伸びているという。
中継回線使用料や設備関連費用などの固定費削減に加え、販売促進費の削減などから営業利益はプラスになり、経常利益は10.4%増の11億6300万円。純利益は約5倍の11億5200万円になった。中間配当は当初通り2500円(予想年間5000円)。
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