「HTC創業以来のパートナーシップをより強固に」──HTCとQUALCOMMのCEOが会見
台湾のHTCと米QUALCOMMは9月5日(現地時間)、最新チップセットMSM7000シリーズを搭載した端末を、HTCが世界に先駆けてリリースしたこと、年内に同チップセット搭載機を10機種ラインアップすることなどを明らかにした。
台湾のスマートフォン専業メーカーHTCと米QUALCOMMは9月5日(現地時間)、台北で共同記者会見を開催。HTCが世界で初めてQUALCOMMの最新チップセット「MSM7000」シリーズを搭載した端末をリリースしたこと、HTCの創業以来10年間続けてきた両社の協力関係を今後も継続していくことなどをアピールした。
HTCのCEO、ピーター・チョウ氏は、HTCが創業以来ずっとQUALCOMMおよびMicrosoftとの強力なパートナーシップのもとで成長してきたことを説明。このパートナーシップの成果として、QUALCOMMの新チップセット「MSM7200」および「MSM7500」を採用した端末を、世界に先駆けてリリースできたことを紹介した。
MSM7000シリーズは、QUALCOMMが2003年5月に発表した、ARM11ベースのプロセッサとARM9ベースのプロセッサを1チップに搭載するチップセット(2003年5月の記事参照)。単体でVGA(640×480ピクセル)までの解像度をサポートし、2D/3Dグラフィックスの処理機能も備える。また動画のエンコーダーおよびデコーダーも搭載するなど、非常に高機能なチップセットで、KDDIからもこの秋の新端末から搭載製品が登場するといわれている。W-CDMA/HSDPAに対応するのがMSM7200、CDMA2000 1x EV-DO Rev.AをサポートするのがMSM7500だ。
同チップセットを搭載しているHTC製品は、「Mogul by HTC」「HTC 6800」「HTC 5800」「HTC TyTN II」がすでに出荷が始まっている。またHTCでは、2007年末までに10機種のMSM7000チップセット搭載端末をラインアップする計画だ。
米国から駆けつけたQUALCOMMのCEO、ポール・ジェイコブス氏は「HTCが創業したころ、ピーター(・チョウ氏)と2人で携帯電話の未来について語り合い、携帯電話は単なる電話をかけるデバイスではなく、さまざまな可能性を秘めていること、高速データ通信が当たり前になり、あらゆることが携帯電話上でできるようになることなどを話した」と当時を振り返った。「その頃はまだそんなことを信じない人もいたが、今や世界の高速無線ネットワークには50億もの契約者がおり、135カ国で400を超えるオペレーターがそのネットワークを運用している」
また同氏は「私たちはこれからも携帯端末をより小さく、軽く、バッテリーが持つようにして、なおかつ性能を上げていく技術を開発していく」とさらなる携帯の発展に尽力することを宣言。HTCとQUALCOMMはこれからもWin-Winの関係で、創業当時のビジョンを実現するためによりよいデバイスを開発していきたいと語った。
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