“枯れる”時期、携帯キャリアは何をする?:携帯販売ランキング(9月3日〜9月9日)(2/2 ページ)
ボーナス商戦の狭間の“枯れる”時期、やや無理矢理な感はあるものの「敬老の日商戦」も佳境だ。順位の大きな変動がなくなっている中で最も売れている携帯は何か。早速、今回のランキングをチェックしていこう。
auも「敬老の日需要」ようやく到来
auの販売ランキングも顔ぶれは大きく変わらない。首位は前回と変わらず、シャープ製のワンセグ端末「W52SH」が獲得した。本機の連続首位記録は「9」に伸びた。
続いて2位に、カシオ計算機製の防水ワンセグ「W52CA」(前回2位)、3位に三洋電機製のインゴットデザインワンセグ「W52SA」(前回5位)、4位に東芝製のウェッジシェイプデザインワンセグ「W53T」(前回4位)、5位に最薄部15.3ミリのスリムボディ「W44K II」(前回3位)が入った。
2007年の夏モデルでauは、15機種中7機種のワンセグ端末を投入した。6月から順次発売された夏のワンセグ機種は、約3カ月が経過した今回のランキングで1位から4位を占め、8位の東芝製ハイエンド端末「W54T」を含めて5機種がTOP10圏内に入っている。
最近、桂歌丸さんが出演するauのテレビCMもかなり目に付く“敬老の日商戦”向けの「簡単ケータイ A5528K」も今回、前回のランク圏外からかなり順位を上げ、9位に入った。
蛇足だが今週、全キャリアの携帯を販売する量販店の携帯コーナーで簡単ケータイ A5528Kを「“らくらくホン”のau版です!」と説明するau担当店員を何人か見かけた。それを聞いた男性客とその家族は「あぁなるほどね」と親向けに購入したようだ。らくらくホンシリーズの知名度を改めて確認しつつ、言い得て妙な説明だなぁとも思ってしまった。auショップではおそらくこうは説明しないだろうに。
“枯れる”時期にハイエンド旧機種を値下げ──910SHが躍進
ソフトバンクモバイルの販売ランキングも、順位の入れ替えがいくつか見られるものの全体的には停滞ぎみとなっている。
首位は前回と同じく“フルスライド”の「FULLFACE 913SH」。連続首位記録は「6」となった。
2位はワンセグ搭載の“AQUOSケータイ 3rd model”「912SH」(前回2位)、3位に“最強デジカメケータイ”「910SH」(前回8位)、4位に“スリム&コンパクト”のスライド端末「816SH」(前回5位)、5位に“フルコーディネート”の「815T」(前回4位)が入った。
前回、値下げの影響かランク圏外から8位に大きく順位を上げた500万画素CCD+光学3倍ズームレンズ搭載の910SHは、今回さらに躍進し、3位にまで上げてきた。ドコモやauの端末は新機種の発表ないし発売に合わせて値下げされることが多く、ある程度値下げ時期を予想しやすいが、この時期に910SHが躍進するのは予想外だった。確かに夏商戦が終わり、秋冬モデルが登場する前の“枯れる”時期のカンフル剤として理にかなっている。このことは、今後の“今人気のハイエンド機種”──FULLFACE 913SHや912SH──などにも当てはまるように思われる。
なお夏モデルは、Windows Mobile搭載のスマートフォン2機種「X02HT」と「X01T」の登場がまだ控えている。9月11日にソフトバンクオンラインショップでX02HTの先行予約受け付けが始まり、ようやく発売の見通しが立ったということだろう。ユーザー層がやや限られるスマートフォンということで、初登場で首位を獲得するほど売れるとは考えにくいものの、ランキングには登場できるだろうか。今後に期待したい。
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