7.2Mbpsのイー・モバイル「D02HW」、果たして“2倍”速いか:ファーストインプレッション
イー・モバイルが12月12日に開始する、国内初となる最大7.2Mbps HSDPA通信サービス。7.2Mbps対応端末「D02HW」と既存の最大3.6Mbps対応端末でどのくらい速度が異なるかを試した。
イー・モバイルは、下りの最大受信速度を7.2Mbpsに高速化したHSDPA通信サービスを12月12日に開始。同時に7.2Mbps通信対応端末「D02HW」(HUAWEI製)の販売も開始する。
これまでの3.6Mbpsの倍(上り速度は最大384kbpsで変わらない)となる、最大7.2Mbps通信は果たして“2倍”速いのかを早速、D02HWで試した。
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同一の場所において、3.6Mbps対応端末は1.2Mから1.9Mbps。対してD02HWは3.5Mから3.8Mbpsを安定して記録。最大値は4.02Mbpsだった。実測値は場所や時間帯、利用者密集度、使用するPC、速度測定サイトなどにより変化すると思われるが、まずまずかなと思える数値であった。
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7.2Mbps通信対応エリアは北海道、東北、関東、東海、関西、中国、九州の都市部や人口密集地の主要基地局から順次拡大していく予定で、例えば東京23区・JR山手線の内側であっても未対応のエリアはまだ多い(2007年12月現在)。ただ、「山手線圏内の主要駅近辺では対応している可能性は高い」(イー・モバイル)という。
7.2Mbps通信は、開始当初であればなおさら「速度が絶対」なユーザーが多いだろう。同社Webサイトで公開するサービスエリアマップに、できれば(だいたいの場所でもいいので)7.2Mbps対応エリアも含めてほしいと思う。なお、7.2Mbps対応エリア外の通信可能エリアでは下り最大3.6Mbpsとなる。
ともあれ、D02HWは国内で初めての7.2Mbps HSDPA通信対応端末となる。そのため、これを機にイー・モバイルをPCのデータ通信用として契約するユーザーの場合は、イー・モバイル端末の中で選択肢の上位に来るものではないだろうか。USB接続タイプであり、かつMac OS X用ドライバも付属するので、PCカードやExpressCardスロットがないために既存の端末が使えなかったMacユーザーにも勧められる。
D02HWはEM chipなしの単体販売も行われるが、当初は今まで使えていたエリアすべてで7.2Mbpsが享受できるわけではなく、契約期間縛りがある現ユーザーも多い。そのため、とりあえずは様子見という人は多いのかもしれない。しかし今後、USB接続型以外の端末も当然、登場すると予想されるので、7.2Mbps対応エリアのさらなる拡大とともに(同社としては早期の全国展開のほうが優先とも思われるが)、MNVO向けへの供給や、今後の端末展開にも期待したいところだ。
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