“早々”に春モデル登場──端末の売れ筋にも微妙な変化:携帯販売ランキング(1月7日〜1月13日)(2/2 ページ)
2007年の冬商戦前に春モデルをすでに発表、冬商戦が終わったと思ったら春モデルが店頭に早速登場。そんな携帯各社がとる変則スケジュールが販売動向にどんな影響を及ぼすか。早速、今回のランキングを見ていこう。
春モデル「AQUOSケータイ W61SH」発売──初登場5位に
今回のau販売ランキングは、ドコモと比べるとやや変動が少ない結果になった。
首位は前回と変わらず、2007年夏モデルの「EXILIMケータイ W53CA」(カシオ計算機製、キャリア総合3位)が獲得。続いて、かつて「18」週連続でトップだった夏モデルの人気機種「W52SH」(シャープ製、キャリア総合5位)、3位に最新の秋冬モデル「Woooケータイ W53H」(日立製作所製、キャリア総合4位)、4位に夏モデル「W53T」(東芝製)がランクイン。1位から4位、7位、8位に順位の変動はなかった。
唯一のトピックは、異例の変則スケジュールで登場した2008年春モデル「AQUOSケータイ W61SH」。年明け早々の9日に発売された本端末は、初登場で5位にランクインした。
日立のWoooに対するシャープのAQUOS、端末メーカーの主力テレビブランドを冠した“ナントカケータイ”争いの初戦はWoooケータイに軍配が上がった。もちろんAQUOSケータイ W61SHは(販売数が多いと思われる関東、中部、関西エリアの発売が11日だったことを含めて)集計日数がやや少なかったために、5位に留まったとも考えられる。次回はどのような結果になるだろう。
au端末は1月に入ってもさほど変わらず、「0円/1円」で販売されることが多い旧機種が売れている。首位のEXILIMケータイ W53CAや2位のW52SHを筆頭に、旧機種がいまだランキングの6割を占めている状況だ。そんなauは「1月28日に何かを大発表」するらしい。ちなみに、2007年は1月16日に春モデルを発表し、第1弾を1月後半に発売していたことを考えると、何かはだいたい想像できると思う。これがあると、現行機種が大きく値下げされる可能性も高くなるわけだ。
新機種か、古い「安価な」機種か──売れ筋がはっきり分かれるソフトバンク携帯
ソフトバンクモバイルの販売ランキングもauと同じく、上位5機種に順位の変動がなく登場する顔ぶれも同じ。かなり穏やかな結果になった。
首位はカラーバリエーション豊富な「812SH」(シャープ製)が獲得。連続首位記録を「2」に伸ばした。続いてスリム&シンプルな「705Px」(パナソニック モバイル製)が入り、やや古い「実質0円」端末が1位と2位を独占した。
最新の秋冬モデルは、2007年末まで連続首位記録を「5」まで伸ばしていた“AQUOSケータイ第4弾”「920SH」(今回3位)、ワンセグ搭載の“プレミアム”携帯「THE PREMIUM 821SH」(今回5位)と「THE PREMIUM 820SH」(今回7位)、シンプルなオトナ向けケータイ「GENT 812SH sII」(今回9位)、全面ミラーパネルの「MIRROR 821P」の5機種がランクイン。ただ、新機種も持ち帰り0円で購入できる割賦販売が認知され、かつ旧機種を大きく値下げして販売するソフトバンクモバイルは、新たな販売方法を導入したドコモとauに比べると大きな番狂わせはなく、予想どおりの展開といった印象だ。
さて、2007年秋冬モデル最後の機種“顔認識デジカメケータイ”「PHOTOS 920SC」(Samsung電子製)が1月12日に発売された。集計期間が短かったとはいえ、TOP10にも入らなかったので初速の鈍さが少し気になるが、次回以降、どのような動きをみせるだろうか。
なお、PHOTOS 920SCは発売間のないのでまだ早すぎる話だが、2006年末に登場した500万画素ハイエンドデジカメケータイ「910SH」は発売当初のほか、大きく値下げされた2007年9月頃に人気が再燃し、ランキング上位に入る動きを見せた。現在、au端末で首位のデジカメ機能に優れる“0円/1円の夏モデル”「EXILIMケータイ W53CA」もその割安感から、いまだ人気。シンプル&プレーンな端末以外に、もはや当たり前の機能になった“ワンセグ以外”の飛び抜けたスペックを備える機種も意外に長生きする傾向があるようだ。
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