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追いつかれないように一歩先をいくのが使命――KDDIの小野寺社長、ドコモとGoogleの提携にコメント

KDDIの決算会見の場で小野寺社長が、au携帯事業の現状やライバルキャリアの施策に言及。ドコモとGoogleの提携については「当社の方が先行してやっていることがずっと多い」と自信を見せた。

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Photo KDDIの小野寺正社長

 KDDIの小野寺正社長が決算会見の場で、au携帯事業の現状やライバルキャリアの施策に言及した。新たな販売方式として導入した「au買い方セレクト」の推移や販売が遅れているKCP+対応機3機種の発売予定時期などについて説明するとともに、ソフトバンクモバイルの「ホワイト学割」や「ホワイトコール」、ドコモとGoogleの提携といった、ライバル会社の施策に対する感想も述べた。

9割超がフルサポートコースを選択

 自社サービスの概況について小野寺氏は、11月に開始した新たな販売方法「au買い方セレクト」について、「開始から1カ月半で判断するのは時期尚早」としながらも、約9割超がフルサポートを選ぶなど「想定通りに推移している」と説明した。

 KDDIでは11月12日以降、携帯電話の販売方法を一新し、(1)2万1000円の補助を受けて端末を購入でき、サポートが充実しているフルサポートコース(2)端末購入時のサポートを受けられない代わりに月々の利用料金が安くなるシンプルコース の2つのコースを提供。同社では従来の販売奨励金モデルに近いフルサポートコースを主軸に展開する方針を打ち出していた。

 ただし、au買い方セレクト開始前の駆け込み需要の反動や、KCP+端末の投入遅れが影響し、au買い方セレクト開始以降、店頭への客足が鈍化気味であることも認識しているという。「au買い方セレクトで、端末価格が高くなると誤解された面もあるが、来店したユーザーは新たな販売方式に理解を示している」(小野寺氏)

 小野寺氏は2008年の春商戦に向けて、今月末(1月28日と見られる)にも発表する予定の新モデルで端末ラインアップを拡充し、その魅力でユーザーの来店を促すとともにau買い方セレクトの周知を図りたいとした。なお、KCP+モデル3機種の発売時期は、「今の時点では1月末と思っているが、今月下旬に春モデルを含めて正式にお知らせする」というにとどめた。

Photo au買い方セレクトと同時にスタートした「安心ケータイサポート」は、契約が8割を超えたと小野寺氏。「端末のサポートに対して大きな期待を抱いていると思わせる数字」(同)

ドコモとGoogleの提携、ソフトバンクの新たな施策に小野寺氏は

 携帯業界では2008年も早々から、キャリア各社が次々と新たな施策を打ち出している。ソフトバンクモバイルは、学生向けの新プランとして提供する「ホワイト学割」を発表し、NTTドコモはGoogleとの提携で、Googleの各種インターネットサービスをiモードに対応させるとしている。

 小野寺氏はホワイト学割については、「期間限定というのが、短期的に顧客を取ればいいというようにとれなくもない」と懐疑的で、「何らかの対抗施策を打つことになると思う」としながらも、KDDIとして「期間限定で“その期間に加入した人だけ通信料が3年間も安い”という妙な制度を導入するつもりはない」という。

 ドコモとGoogleの提携については、au携帯ですでにGoogle検索エンジンや検索連動広告、Gmail(au one メール)を導入済みであることから「当社のほうがやっていることが多い。ドコモは“auがやることはみんなやる”といっており、しょうがないから後追いで入ってきたのではないか」とコメント。「われわれの方がドコモに追いつかれないように、常に一歩先をやっていくのが使命」と襟を正した。

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