春モデル向けの新サービスをチェックする――ソフトバンクモバイル編
春モデルの投入に合わせて、新サービスの導入や既存サービスの機能拡張を行うソフトバンクモバイル。携帯でPCのメールを扱える「PCメール」や、端末内のスケジューラにあわせて自動でプレゼンスが更新される「S!ともだち状況」など、興味深いサービスが出そろった。
春モデルとして15機種の新機種を投入するソフトバンクモバイル。最大の商戦期といわれる春に向け、ギミックに凝った端末からファッションや家電のブランドを冠した端末、子供向けやシニア向け端末まで、幅広い層にアピールする端末を取りそろえた。
- →VIERAにREGZA、防水、横開きフルキー端末、株ケータイやティファニーコラボも――ソフトバンク、春モデル15機種発表
- →「まさにフルラインアップ」 1000万円ケータイまで飛び出すソフトバンク春モデル
春モデル向けには「PCメール」「きせかえアレンジ」といった新サービスが用意され、既存サービスの「S!速報ニュース」「S!ともだち状況」は機能が拡張される。各サービスの概要と対応機種を見ていこう。
ケータイでPCのメールを読める――「PCメール」
「“PCで使っているYahoo!メールやGmailなどのメールを、携帯と同じ操作で見たい”というユーザーからの要望が多い。他社にさきがけて、一般の携帯でPCメールを読めるサービスを開始する」――。ソフトバンクモバイルの孫正義社長が、自信を持って紹介したのが「PCメール」だ。春モデルの対応機種は「FULLFACE 2 921SH」と「インターネットマシン 922SH」の2モデルで、対応機種の発売と同時にサービスを開始する。
PCメールの特徴は、Yahoo!メールやGmail、.Macなど、ふだんPCで利用しているメールをケータイメールと同じ操作で利用できること。対応端末にPCメールを設定すると、PCあてのメールをケータイで受信でき、出先でもPCを開くことなく慣れた操作で内容の確認や返信を行える。
着信メールは端末内に保存でき、Webメールのようにいちいちサイトにアクセスすることなく閲覧可能。自動着信機能を使えば、一定間隔で新着メールをチェックし、着信音と待受画面上の表示で新着メールを確認できる。就寝中など、任意の時間帯にメールの新着チェックを無効にする機能も用意するなど、生活シーンに合わせた細かい設定が可能だ。
新着メールの受信設定は、最大1Mバイトまでの全文を受信する「全文受信」、差出人と件名、本文の一部を受信し、必要なメールのみを全文受信する「一部受信」、差出人などを条件に、全文受信と一部受信を設定する「指定メール全文受信」から選択でき、全文受信を選んだ場合でも5K、30K、300K、1Mバイトから受信サイズを選べる。また、サーバ側のメールを保存するか削除するかの設定も端末側から行える。
なお、Yahoo!メールについては、端末側に「Yahoo!メール簡単設定」が用意され、送受信サーバアドレスなどの入力を行うことなくPCメールに設定可能だ。
月額利用料金は無料で、パケット通信料は加入する料金プランに応じて課金される。パケット定額サービスの「パケットし放題」「パケット定額ライト(オレンジ)」「パケット定額(オレンジ)」「パケット定額フル(ブルー)」に加入すれば定額で利用でき、同サービスの利用にあたっては定額の上限がPCサイトブラウザと同じ5985円になる。
機能 | 概要 |
---|---|
登録できるメールアカウント数 | 3アカウント(S!メールと合わせて4アカウント) |
自動新着の間隔設定 | 30分、1時間、2時間、4時間、8時間、24時間(初期状態ではオフ) |
新着メールの受信設定 | 全文受信、一部受信、指定メール全文受信 |
インターネットプロトコルへの対応 | 受信:POP3、送信:SMTP、暗号化プロトコル:SSL、認証:APOP、SMTP(SMTP-AUTH)、25番ポートでの送信には非対応 |
メニューや待受、バッテリー/電波アイコンをきせかえ――「きせかえアレンジ」
新サービスの2つめは、ケータイの中身を自分好みにカスタマイズできる「きせかえアレンジ」。ドコモの「きせかえツール」やauの「EZケータイアレンジ」のように、待受画面やメニュー画面、バッテリー/電波アイコンを、好みに合わせて変更できる機能で、春モデルでは「P920」「FULLFACE 2 921SH」「インターネットマシン 922SH」の3モデルが対応する。
対応機種には2種類のきせかえアレンジコンテンツがプリセットされ、3月3日からはYahoo!ケータイの「壁紙・きせかえアレンジ」カテゴリーからコンテンツを購入できる。
端末内のスケジュールをプレゼンスに反映――「S!ともだち状況」
待受画面上にあらかじめ登録した友達や家族、同僚などのプレゼンスを表示できる「S!ともだち状況」は、端末内スケジューラとの連携に対応した。例えば、端末内のカレンダーに「17時 会議」と入力すると、17時には自動でS!ともだち状況のプレゼンスが「会議」に切り替わり、更新する手間をかけずにプレゼンスを変更できる。端末内情報と通信機能をうまく連携させた機能といえるだろう。
状態リストはテンプレート化と保存に対応し、シーン別の使い分けやメール・Bluetooth・赤外線経由でのやりとりを実現。3月下旬以降には、インターネット経由でPCから登録相手のプレゼンスを確認できるようになる。また、登録用の写真の送信も簡単操作で行えるようになる。
対応機種は「FULLFACE 2 921SH」「インターネットマシン 922SH」の2モデルで、ソフトバンクモバイルは今後、対応機種を拡充するとしている。S!ともだち状況の月額利用料金は210円。利用にあたってはS!ベーシックパック(月額315円)への申し込みが必要だ。
Flash対応で見やすく――「S!速報ニュース」
待受画面上で最新ニュースを確認できる「S!速報ニュース」では、お試しコンテンツを通信料無料で2週間楽しめるようになり、気に入ったコンテンツは簡単操作で継続利用の手続きを行える。配信コンテンツはFlash表示に対応し、見やすさと操作性が向上するという。
お試しコンテンツに対応するのは「920P」「FULLFACE 2 921SH」「インターネットマシン 922SH」の3モデル、Flash表示に対応するのはFULLFACE 2 921SH、インターネットマシン 922SHの2モデル。情報料は無料で、利用にあたってはS!ベーシックパック(月額315円)への申し込みが必要だ。
毎朝ニュースを自動配信、お天気アイコンも復活──「S!情報チャンネル」
社会や経済、スポーツなどの最新ニュースを毎日端末に配信する「Yahoo!ヘッドラインニュース」と、現在地の天気を1日2回待受画面に自動表示する「3Gお天気アイコン」を月額無料(パケット通信料はパケットし放題加入の有無にかかわらず1パケット0.0105円、パケットし放題の場合は上限以上の課金はなし)で利用できる新サービスが「S!情報チャンネル」だ。
S!情報チャンネルは、以前雑誌形式のコンテンツを配信していた有料サービス「S!キャスト」をリニューアルしたもので、新サービスではYahoo!ヘッドラインニュースが配信される。Yahoo!ヘッドラインニュースは、新聞社や通信社の記事の中から注目のものをピックアップし、まとめたもので、一覧表示された見出しの「続きを読む」をクリックするとニュース全文が読める。
Yahoo!ヘッドラインニュースのデータは午前2時から午前6時までの間に端末に配信される。データは端末の専用フォルダに保存されるので、電波の届かない場所にいても楽しめる。なお配信時に端末の電源が切れていたり、圏外だったりした場合は、午前7時から午後5時までの間に当日分の再配信要求もできる。
またS!キャストサービスの終了とともに提供が一時中断されていた3Gお天気アイコンサービスは、ウェザーニューズの提供の下再開されることになった。S!情報チャンネルの利用を申し込むと、対応機種では1日2回、今いる場所の天気予報が表示される。
S!情報チャンネルの対応機種は「922SH」「921SH」「921T」「823SH」「822T」「920SH」「920T」「913SH」「913SH G」「912SH」「912T」「911SH」「911T」「910SH」「910T」「905SH」「904SH」「904T」「822SH」「821SH」「820SH」「816SH」「815SH」「815T」「814SH」「814T」「813SH」「813T」「812SH」「812SH s」「812SH sII」「811SH」「811T」「810SH」「810T」「804N」「706N」「705N」「705SH」「705T」。ただし905SH、904SH、904T、804N、705SH、705Tはお天気アイコンには非対応だ。
関連記事
- VIERAにREGZA、防水、横開きフルキー端末、株ケータイやティファニーコラボも――ソフトバンク、春モデル15機種発表
ソフトバンクモバイルが、15機種の2008年春モデルを発表。VIERAやREGZAといったブランドケータイやソフトバンク初の防水モデル、株専用ケータイ、横開きスタイルにQWERTYキーのみ搭載の“インターネットマシン”など、多彩なモデルをラインアップする。ティファニーとのコラボで限定モデルも投入する。 - 「まさにフルラインアップ」 1000万円ケータイまで飛び出すソフトバンク春モデル
「905iは横並び的。ソフトバンクはもっと自由で個性豊かだ」──ソフトバンク春モデル発表会で、孫社長は「まさにフルラインアップ」と胸を張った。破格の1000万円ケータイを極致とするプレミアム路線でブランドイメージの向上も図っていく。 - ソフトバンク、ケータイでPOP/SMTPメールを送受信できる「PCメール」発表
ソフトバンクモバイルは、同社の対応端末でISPやポータルサイトのメールを送受信できる「PCメール」を発表した。対応機種が発売される3月上旬から開始する。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.