KDDIの携帯電話サービス、“au”の3月末時点での契約数が、速報ベースで3000万契約を突破した。「あくまでも速報ベースの数字だが、3000万を突破したのは間違いない」(広報部)という。KDDIは、2008年3月末までの目標として「3000万契約獲得」を掲げていたが、これは無事達成できたもようだ。なお具体的な純増数や市場シェアなどは、4月7日の電気通信事業者協会(TCA)の発表を待つ必要がある。
ちなみに2008年2月末時点でのauの契約数は2956万2000件(ツーカーをのぞく)。KCP+端末の発売の遅れや“プリペイド乱売”の問題が指摘されたりもしているが、3月は、例年100万件規模の純増がある、携帯電話市場最大の商戦期。2007年3月には、au単体で71万1700件の純増を達成した実績もある。今年の春商戦でも健闘していれば、44万件程度の純増は不可能ではない数字だ。
ただ、もう1つの目標である「シェア30%」が達成できたかはどうかは微妙なところだ。こればかりは他キャリアの動向が分からないことには何とも言えないが、昨今好調なソフトバンクモバイルの契約数も大きく伸びていることが予想される。2月末の携帯帯電話契約数、1億137万6300件をベースに計算しても、3000万契約ではシェアは29.6%程度となる。
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