2007年度、最も売れたケータイは?──キャリア総合編:2007年度 年間携帯販売ランキング(2/2 ページ)
13年ぶりの新規参入キャリア「イー・モバイル」の登場、春・夏・秋冬で投入する多品種・多色・多特色のさまざまな端末、新料金・新携帯購入制度の開始など、番号ポータビリティで激変した2006年度に劣らないほどの動きがあった2007年度の携帯業界。その中で売れた携帯は何だったか。2007年度のキャリア総合ランキングをお届けする。
2008年度は新キャリアのさらなる躍進にも期待、売れ筋も変化か
この総合ランキングはイー・モバイルやディズニー・モバイル、ウィルコムの端末も集計対象に含めてあるが、これらキャリアの機種はランキングには登場できなかった。
ただ、2007年3月に13年ぶりの新規キャリアとして参入し、2008年3月に音声サービスも開始したイー・モバイルの登場は、2007年度の携帯業界における大きなトピックの1つだった。携帯キャリア全体のシェアはまだ約0.4%の41万1500契約(2008年3月末現在)だが、音声サービスを始めた2008年3月は業界トップのドコモに匹敵する13万200の純増を記録した。今後のエリア拡大や端末ラインアップの増加、新たな魅力的なサービスの展開などにより、2008年度にどれだけ躍進するか期待したいところだ。
2008年3月にスタートしたディズニー・モバイルは、実質は購入方法や料金体系、サービスエリアをほぼ同じとするソフトバンクモバイルのMVNOとして展開するサービスだが、第1弾の機種「DM001SH」や専用コンテンツ、“**@disney.ne.jp”のメールアドレスを使用できる特徴を用意し、評価もなかなかと聞く。ディズニー・モバイルも他社と同じように春・夏・秋冬のペースで新機種を投入していく予定としており、2008年度はそのラインアップも増えてくると思われる。特に端末は、ターゲットを国内に多く存在すると思われる“ディズニーファン”向けだけに集中して企画すればよく、そこが今後のディズニー・モバイルの腕の見せ所だろうか(逆に、外すと総スカンを食らうだろうが、そのようなことはないと思われる)。
2007年は、総務省主導のモバイルビジネスのあり方を議論する「モバイルビジネス研究会」で販売奨励金制度についての議論が多く行われた。結果、端末価格と通信料金を区分する、いわゆる「分離プラン」としてドコモとKDDIは下半期に新しい端末購入制度を導入した。
とりあえず導入当初となる2007年の冬商戦と2008年の春商戦はどのキャリアも契約を増やし、端末販売も好調だった。2008年度は、他社端末が総合ランキングでも台頭する傾向がより顕著になる反面、端末そのものの買い換え需要はいくぶん減ると予想される。
「0円/1円」端末、購入時の初期費用が安価な分割払い、それに付随するいくつかの“縛り”、結局さらに複雑になった料金体系──ユーザーはこれをどう見るか。2008年度は、その影響がよりはっきり浮き出てくるのではないだろうか。
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