第3回 どんなファイルも手間なし再生――「X02NK」のミュージックプレーヤーは手軽さが魅力:「X02NK」ロードテスト
X02NKの音楽再生機能は、さまざまな点で制限が少なく、ポータブルオーディオプレーヤーライクな操作で使えるのが魅力。音楽ファイルをmicroSDに保存する際のフォルダ階層やファイル名のルールなどが一切なく、どこに保存してもOKだ。
今や音楽再生機能は携帯電話の標準機能の1つ。ケータイから直接、音楽をダウンロード購入できる手軽さが魅力だ。ただ、PCから楽曲を転送しようと思うと専用ソフトが必要だったり、時間のかかるエンコードが必要だったりと面倒で、挫折したという人も少なくないだろう。
「X02NK」の音楽再生機能は、さまざまな点で制限が少なく、専用のミュージックプレーヤーなみに手軽に使えるのが魅力だ。MP3、WMA、AACといった主要なファイル形式に対応し、いずれのファイルも曲やアーティスト名、アルバム名、ジャンルなどファイルに記録されるメタ情報にも対応。ミュージックプレーヤーの各種一覧に反映される。WMA、AACともにロスレスには対応していないが、専用機もHDD内蔵タイプ以外ではまず対応していないので、これはやむを得まい。
音楽ファイルをmicroSDに保存する際、フォルダの階層やファイル名のルールなどは一切なく、どこに保存してもいい。例えばWindows PCからmicroSDにファイルを保存する場合、「マイ ミュージック」フォルダ内の「iTunes」フォルダを丸ごと(コピーできる容量なら)コピーしてもいい。転送ソフトを起動してケーブルを接続して……といった手順を踏む必要もなければ、転送元PCのOSも問わない。音楽ファイルのビットレートやメモリカードの書き込み性能にもよるが、USB 2.0対応のカードリーダーを使えば、1曲あたり2〜3秒もあれば転送できてしまう。あとはmicroSDをX02NKに装着し、ミュージックプレーヤー側で更新処理を実行するだけ。更新処理にはそれなりに時間がかかるが、バックグラウンドで実行できるので、放っておけばいい。
Windows Media AudioのMTPモードもサポートしており、USBケーブルでPCと接続すればWindows Media Playerから音楽を転送したり、同期させることが可能。WMAに加えてMP3もそのまま変換なしで転送でき、ダウンロード購入したWMAも転送して再生できる。この場合はUSB 1.1接続となるので転送速度は落ちるが、作成したプレイリストも反映できるなど利便性は高い。また、直接microSDにコピーしたWMAやMP3もWindows Media Playerで管理できるので、大量に音楽ファイルをコピーする最初だけ直接コピーして、日々の更新はWindows Media Playerで行うといいだろう。
USBケーブルを接続すると4つの通信機能が選択できる。「データ転送」を選ぶとUSBマスストレージクラスで認識するメモリカードリーダー代わりになり、装着したmicroSDにアクセスできる。「メディアプレーヤー」を選択するとMTPモードになり、Windows Media対応のミュージックプレーヤーとして認識可能だ。設定で通信機能を固定しておくこともできる
ミュージックプレーヤーのインタフェースはそれほど凝ったものではないが、手軽さは専用ミュージックプレーヤーなみ。音楽再生は、端末を下にスライドしてメディアキーの再生ボタンを押すだけだ。Webブラウザを使っていようが、カメラを使っていようがおかまいなしに起動できる。
メディアキーでミュージックプレーヤーを起動すると、前回、再生を停止した曲の先頭から再生を開始し、音量はカメラの起動中(ズーム機能になる)以外はほかの機能を利用していても右側面のキーで調整できる。再生を停止する時も、下にスライドしてメディアキーを操作するだけですみ、メニューからいちいち呼び出す必要はない。
3.5ミリ径のステレオミニジャックを備えているので、ヘッドフォンの選択も自由だ。付属のリモコンにもステレオミニジャックが装備され、こちらを利用する場合にもヘッドフォンを自由に選べる。リモコン操作でも音楽再生を開始でき、ボリューム調整もリモート操作が可能。もちろんBluetoothを利用したワイヤレス音楽再生にも対応する。
X02NKは、手持ちの音楽ファイルをさっとmicroSDにコピーすればすぐ再生でき、メディアキーのおかげで操作もシンプル。音声通話時以外は音楽再生をほぼ途切れなく楽しめるなど、ポータブルオーディオプレーヤーとケータイを別々に持っているのと変わらない感覚で使える。
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