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イー・モバイル、LTEの試験局免許を申請――屋外での実証実験開始に向け
イー・モバイルは10月6日、次世代移動通信規格「LTE」の実験試験局免許を総務省に申請した。同社は2011年前半のLTE導入を目指しており、12月下旬にも屋外実証実験を行うとしている。
イー・モバイルとイー・アクセスは10月6日、総務省に次世代移動通信規格「LTE」(Long TermEvolution)の実験試験局免許を申請したと発表した。同社は、2011年前半のLTE導入を目指しており、この12月下旬から2009年5月31日にかけて行う屋外での実証実験用に申請を行った。
今回の実験では港区・新橋に実験局を設置し、フィールドでのシステム性能やセルの設計手法、設備投資効率に関する検討や評価を行う計画。実験項目は、電波伝搬、スループット、MIMOの伝送性能、VoIP/ストリーミング/オンラインゲームなどのアプリケーション、マルチセル・マルチユーザー試験など多岐にわたるという。なお、実験局は虎ノ門、芝エリアにも順次設置する予定としている。
LTEは下り下り100Mbps以上/上り50Mbps以上の高速通信を実現する次世代移動通信規格。ドコモとソフトバンクモバイルが導入に向けた実証実験を行っているほか、KDDIも導入する意向を示している。なお、都心エリアで実施するLTEの屋外実証実験は、「イー・モバイルとイー・アクセスが行う今回の実証実験が初となる」(同社広報)という。
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