これはクセになるかも? 手にして分かった「G2 L-01F」の使いやすさ:ヘビーユーザーからスマホ初心者まで
ドコモ冬モデルの第1弾として発売されたLGのハイスペックスマホ「G2 L-01F」。数値だけではなかなか伝わらない、きめ細やかな便利機能の数々を、実際に使って試してみた。
NTTドコモから10月11日に発売されたLGエレクトロニクス製のAndroidスマートフォン「G2 L-01F」(以下、G2)。冬春モデルの第1弾として発表会翌日に販売を開始するという、ドコモとLGの気合いが感じられる1台だ。
主な仕様はLGのグローバルモデルとほぼ同じだ。2.3GHz駆動のクアッドコアプロセッサーQualcomm Snapdragon「MSM8974」や、光学手ブレ補正対応の有効約1320万画素CMOSカメラを搭載するなど、ドコモの新モデルの中でもハイスペックな部類に入る。またスリムな2900mAhバッテリーを内蔵し、実使用時間3日間という省電力性能も見逃せない。
- →狭額縁ボディに5.2インチ フルHD液晶を搭載したハイスペックモデル――「G2 L-01F」
- →LGエレクトロニクス、グローバルフラッグシップ「LG G2」を日本で披露
- →スペックやUIを大幅に刷新――「LG G2」で再出発を図るLGエレクトロニクス
こうした性能の高さは数値からも判断できるが、実際に使ってみないとその良さは分からないもの。今回は、長年のスマホユーザーはもちろん、ケータイからスマホへの乗り換えを考えているユーザーまで、幅広い層にとって便利であろう、G2ならではのポイントを取り上げてみたい。
スリムなボディに大画面 きめ細かい設定で片手操作の不安も解消
まず紹介したいのが、G2最大の特徴といえる幅71ミリのボディに搭載された5.2インチ フルHD(1080×1920ピクセル)表示のディスプレイ。LGがTrue HD IPSと呼ぶIPS方式の液晶で、高輝度かつ広視野角なのが魅力だ。またディスプレイのエッジ部が3ミリ未満という超狭額縁設計のため、正面の投影面積における画面の割合が高いのも見逃せない。手にすると、まるで手のひら全体がディスプレイになったような感覚でスマホを利用できる。
もう一つ忘れてはならないのが、電源キーやボリュームキーが背面にあること。この位置なら左右どちらの手で持っても人さし指で自然に届き、5インチオーバーの機種であるにも関わらず、片手でも無理なく操作が行える。また背面キーにはカメラのシャッターを割り当てることも可能だ。
電源キーが背面にあることで、手にした際の操作性は高くなっているが、机の上に置いている場合はどうだろう。キーやボタンを直接操作できないため、わざわざスマホを裏返す手間が増えるのでは?――という不安がよぎる。そこで活用したいのが、ディスプレイをタップして操作する「ノックオン」だ。頻繁に行うバックライトの点灯と消灯という操作を、画面を“ノック”することで行える。
例えば画面を点灯させる場合、ディスプレイのどこをノックしても認識してくれるので、ボタンを押すよりも操作が直感的だ。またディスプレイが点灯している場合は、ロック画面やホーム画面のアイコンなどが無い部分をノックするとスッっと消灯する。これも電源キーまで指を伸ばす必要がないので、使い始めると手放せない機能といえるだろう。
片手操作を快適にする工夫として、フロントキー(ホーム/戻る/メニューキーなど)の並びを変えられる機能もある。特にAndroidならよく使う「戻るキー」を左右のどちらか、指が届きやすい位置に設定できるので非常に便利だ。用意されているパターンには、通知バーや手書きメモの「Qメモ」を呼び出すボタンが追加されているものもある。
こうしたカスタマイズはホーム画面上のアイコンでも可能だ。LGのスマートフォンは従来からアイコンのデザインや大きさを変更でき、スマホのカメラで撮影した画像を使ったオリジナルアイコンも作成できる。オリジナルアイコンはホーム画面全体を覆うような大きさにもなるので、アイデア次第でいろいろな楽しみ方ができるだろう。
“マルチ”な機能も進化
G2を活用する上で忘れてはいけないのが、「スライドウィンドウ」と「Qスライド」の2つだ。どちらもマルチタスクのための機能だが、5.2インチフルHDの大画面をどう使うかで大きな違いがある。スライドウィンドウはG2で初搭載された機能で、起動中のアプリを3つまで画面の“左脇”に保存できる機能だ。G2のディスプレイを広々と使いたいが、複数のアプリを素早く切り替えたい場合に便利だろう。
一方のQスライドは、まるでPCのようなマルチウィンドウ環境をG2で利用できるものだ。QスライドはこれまでのLGスマホでも利用できた機能だが、起動できるアプリが電卓/動画/インターネット(ブラウザ)/カレンダーの4つのみだった。G2ではさらに電話(通話)/Eメール/メモ/ファイルマネージャーが追加され、利便性が向上した。
ちょっと差が付くG2の便利機能
まだまだ見どころの多いG2だが、中でもほかにはない機能を3つ紹介したい。まずは標準ブラウザに搭載されている「キャプチャプラス」だ。これは表示しているWebサイトのスクリーンショットを撮る機能で、ディスプレイに表示されている領域だけでなく、そのページ全体を画像として記録するもの。見たままのデザインとレイアウトで保存するため、後で読み返す場合に重宝する。
そしてスマホを家電のリモコンにする「Qリモート」も、多くのユーザーにお勧めしたいアプリ。LGエレクトロニクスはグローバルモデルな総合家電メーカーであり、スマホやディスプレイだけでなく、AV機器や電化製品も開発している。それら、さまざまな製品をスマホで操作しようというのがQリモートだ。なお、G2の端末上面には赤外線ポートがあるが、赤外線通信には非対応で、アドレス帳の交換などはできない。
対応するのは、LGだけでなく日本の主要なメーカーのAV機器や家電など。エアコンやプロジェクターなども含まれており、オフィスなどさまざまな場所で活躍しそうだ。またリモコンの学習機能もあるため、レイアウトや機能が自分だけのオリジナルリモコンに“育てる”のも良いだろう。
最後に、「ゲストモード」という機能について触れておきたい。これは、普段使うホーム画面とは別に、機能やアプリを制限したゲスト用のホームを提供するもの。例えば子どもにスマホを貸す場合に、あらかじめ決めたゲームアプリだけを起動できるようにし、インターネットやメールを使わせないことができる。
ユーザー認証はロック画面を解除するアンロックパターンやパスワードで行うため、セキュリティ面の配慮もしっかりしている。スマホを“ちょい貸し”する際のプライバシー対策にも有用だろう。
LG渾身のグローバルフラッグシップモデルとして、Androidスマートフォンとしてのハイスペックさを極めたG2。それだけ聞くとユーザーを選んでしまう機種に感じるが、実は、LGがこれまで世界市場で積み重ねてきた改良や改善がこれでもかと盛り込まれている。いち早くドコモの冬モデルに触れたい人はもちろん、ハイスペックなスマホをできるだけ長く、そしてフルに活用したい人にもぴったりと言えるだろう。
ちなみにドコモの直販サイト「ドコモオンラインショップ」での販売価格は、総額で7万6440円。2年間継続して利用した場合の負担額は、MNP利用時が実質0円(最大7万6440円、月3185円×24回の割引)、新規契約では実質2万8560円(最大4万7880円、月1995円×24回の割引)、機種変更した場合は実質3万8640円(最大3万7800円、月1575円×24回の割引)となっている(いずれも発売時点)。
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