第56回 iPhoneで花火をきれいに撮るには:荻窪圭のiPhoneカメラ講座
花火大会に行くと、iPhoneで写真を撮っている人もよく見かけますが、なかなかうまく撮れませんよね。花火は苦手な被写体の1つなのですが、なんとかきれいに撮る方法を紹介します。
ええ、タイミングを思いっきり外しているのは重々承知であります。花火であります。
iPhoneで花火を撮るって話はずっとやりたかったのだけど、普段鑑賞してる花火大会がどちらもちょいと遅くて、こんな時期になっちゃったのである。たいへん申し訳ない。もうとっくに旬は過ぎているのだけれども、まあ多少参考にでもなりますれば。来年ぜひ活用してくださいまし。
iPhoneで花火をきれいに撮るのは難しい
そんな花火だけれども、iPhoneが苦手とする被写体の1つで、ぱっと見てぱっと撮ってもなかなかうまくいかない。何も考えないで撮るとこんな写真になる。
1枚目は大きく手ブレしております。これはもう撮る時に気を付けるか、なるべくブレないようしっかり構えたり、どこかに置いたりするしかない。肘をどこかに付いたり、自分がどこかにもたれたりと、自分自身がブレないよう注意するのもよい。
2枚目は思い切りピンボケ。そもそも暗いところはピントが合いづらい上に、ピントを合わせたい対象がじっとしてないのだからたまらない。iPhone的には「シャッターボタンが押されたのでピントを合わせようとしたけど合わせられなかったのでそのまま撮っちゃったんだよ、おれは悪くない」とでもいいたげであるがこれはちょっとあんまりなでき。
どうすればいいか。
まずは「AF/AEロック」を駆使すること。大きな花火が打ち上がったとき、その一番明るいところで長押しして「AF/AEロック」をかけちゃう。で、画面を見てピントや明るさに問題がないなと思ったら本番。
次は撮るタイミング。本格的にカメラで花火を撮る時は、カメラを三脚に据え付け、数秒という長いシャッタースピードで光の軌跡を記録するんだが、iPhoneにそんな芸当は無理。
そこでできるだけハデに写るよう、花火が大きくひらいたタイミング、できれば複数の花火が同時に上がっている瞬間を狙うべし。
あとは適当なレタッチアプリを使って、トリミングしたり調整したりすればよい。
でもまあiPhoneで花火をきれいに撮るのは難易度は高め。撮ってみないといいタイミングでいい絵になったか分からないというやっかいな被写体なので、たくさん撮ってあとでいいものを選ぶのがよいかと存じます。
実は動画を活用するのがお勧め
むしろ、iPhoneで花火を撮る時のお勧めは動画。あらかじめAF/AEロックをかけてから撮るとほどよい明るさできちんと撮れるのだ。
ちなみにこの動画手ブレしてません。なぜならこんなことをしてたから。
花火鑑賞時はどうしてもカメラと三脚がメインになっちゃうのでiPhoneではあまり撮らないんですよねえ。でもこうしておけばいつでもiPhoneでも撮れます。カメラのアクセサリーシューにつけるマウント。iPhoneくらいの軽いものならカメラの上に装着できちゃうのだ。
iPhoneにはマンフロットのKLYP+を使って三脚穴を装備しているので、このように固定できるのである。
まあここまでする人もあまりいないだろうけど、1つの案ってことで。
最後にもう1つ動画を。
花火ネタが遅くなって重ね重ね申し訳ない。
これから花火を見る人はぜひ参考に。
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