約4年ぶりの国内向けWindows Phone「MADOSMA」――丁寧に作りこまれた本体が印象的:先行レビュー(1/2 ページ)
国内では約4年ぶりとなるWindows Phone端末「MADOSMA Q501WH」が、いよいよ6月18日に発売される。MADOSMAとは、いったいどのような端末なのだろうか。全3回に渡ってレビューをお届けする。
6月18日、OSにWindows Phone 8.1 Updateを採用したマウスコンピューターのスマートフォン「MADOSMA Q501-WH」が出荷開始となる。国内では2011年8月に発売されたWindows Phone 7.5端末「IS12T」以来となる、Windows Phoneの新製品だ。
発売前の注目度も非常に高いことがうかがえる。公式サイトでは初回限定数の予約受付がすでに終了しており、販売はいったん停止中だ。現時点では量販店などで予約を受付けているが、この勢いが続けば発売後は入手困難になることも予想される。
とはいえ、国内では約4年ぶりの再登場ということもあり、Windows Phoneがどのようなスマートフォンなのか、ご存じない方も少なくないだろう。そこで全3回の構成で、ハードウェアとソフトウェアの両面からMADOSMAを紹介していきたい。
約4年ぶりの新製品 その背景とは
そもそも日本では、なぜ4年近くもの長きに渡って、Windows Phoneの新機種が発売されなかったのだろうか。
2012年に登場したWindows Phone 8では、国内メーカーも端末開発に名乗りを上げたが、出荷台数などの点で米Microsoftの基準を満たすことができず、プロジェクトは頓挫したといわれる。これにより日本におけるWindows Phoneの可能性は、いったん終了する形になった。
その後も日本マイクロソフトは端末発売に向けて画策を続けてきたが、メーカーやキャリアとは歯車が噛み合わない状態が続いてきたという。また、OSに組み込み向けの「Windows Embedded 8 Handheld」を搭載した業務用端末が発売されたこともあるが、これはPhoneというカテゴリーから外すことでさまざまな制約を回避した「ウルトラC」との見方がある。
一方、米MicrosoftはWindows Phone 8.1で再び方針を大きく転換。ハードウェアの要件が緩和され、米Qualcommのリファレンスデザインに対応したことで、端末メーカーの参入障壁が劇的に下がった。その結果、新興市場向けを中心にWindows Phoneのモデル数は急拡大することになる。
同時期の日本ではMVNOやSIMロックフリー市場が盛り上がりを見せており、必ずしもキャリア端末だけの時代ではない――との空気が広がってきた。その追い風の中で、Windowsプラットフォームでの幅広いデバイス展開を狙うマウスコンピューターが参入。2014年春の開発着手より約1年を経て、ついに「MADOSMA」の発売にこぎ着けたというわけだ。
オーソドックスだが丁寧に作られた印象
それでは、実際にMADOSMAの本体を見ていこう。画面下には、Windows Phoneの特徴でもある「戻る」「スタート」「検索」の3つのキーが確認できる。Windows Phone 8.1ではこれらを画面内に実装するソフトキーにも対応しているが、ハードキーならば画面をより広く使える点が特徴だ。
本体上部には、イヤフォンジャックとMicro USBポートを備える。充電端子でもあるMicro USBを上部に搭載したことで、縦置きクレードル(卓上ホルダ)のようなアクセサリーは実現が難しそうだ。
本体左側面にはボリュームキー、本体右側面には電源ボタンを備える。かつてWindows Phone端末の特徴だった、カメラのシャッターキーは搭載していない。また、国内向けの端末ではあるもののストラップホールがない点はやや残念だ。
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