56カ国でデータ定額が1日約980円 “貼る”ローミングSIMを試す――海外プリペイドSIM導入マニュアル:対応エリアは約200カ国(3/5 ページ)
普段使いのSIMに貼り付けて使うフィルム状のSIM「KnowRoaming」。海外ローミング用の電話番号+データ回線として約200カ国に対応しており、うち56カ国では1日約980円で3G通信を定額利用できる。
アプリを使ってチャージとローミング設定
SIMを入れた後はスマートフォンの電源を入れ、KnowRoamingのアプリもダウンロードして入れておく。次にKnowRoamingのユーザー登録をするためにWi-Fiをオンにしてネットに接続した。KnowRoamingはPCを使っての操作はできず、登録や料金チャージ、残高確認などはすべてこのアプリ経由で行う。
ユーザー登録はアプリを起動し「Register」をクリック、その後は画面に従って情報を入力していく。必要なのはフィルムSIMを貼り付けたメインのSIMの国の選択と電話番号、氏名、メールアドレス、パスワードの設定だ。無事登録が終われば、残高がゼロなのでトップ画面の「Let's Go」をタップして料金の追加へと進む。
なおアプリ内では英国と米国の電話番号を毎月持つための月額プランも用意されているが、通常は必要ないだろう。7.99ドル/日のデータ定額プランを利用するだけだろうから、ここではそのための料金を追加する。なお最低入金額は25ドルだ。
ちなみにこのアプリの出来が悪いようで、いったん入金作業を中止してトップ画面に戻り、残高がゼロであることを表示させてから「Reload」をタップして再び料金を追加する画面を開いた。25ドルを選んでクレジットカード情報を入力。購入が完了しトップ画面を開くと残高が50ドルになっているではないか! なんと最初の25ドルが保留された状態になっていたようで、25ドルを2回分買ったことになってしまったのだ。購入画面を開いて料金を押したら、そこで中断せずにそのまま購入すべきなのだろうか。アプリのバージョンアップで改善を望みたい。
これで料金も追加され、あとは海外で利用するだけとなった。なおここまでの作業はスマートフォンがネットに接続している必要がある。そのため海外渡航前に作業を行っておいた方がよい。
ところでこの状態でアプリの画面の右上を見ると「KnowRoaming SIM」の表示が出ているのにお気づきだろうか。最初にSIMを入れて電源を入れると、まずは貼り合わせたKnowRoamingのフィルムSIMがオンの状態になっているのだ。メインのSIMはこの状態では休止状態となり、現在は使えない状況になっている。
このまま使うとデータ通信もKnowRoamingの料金が適応されてしまいあっという間に残高が無くなってしまうので、自国で使う場合は普段のSIM、つまり「Home SIM」に切り替える必要がある。アプリの画面下中央のアイコンをタップすると管理メニューになるので「Manual Switch」をタップしてHome SIMに切りかえる。切り替わればアプリの右上は「Home SIM」の表示になり、普段のSIMをそのまま使うことができる。
なお上記の登録作業や料金追加ができないときは、アプリからSIMをHome→KnowRoamingに切りかえればよい。いずれにせよアプリを立ち上げればどちらのSIMが現在アクティブなのかを見ることができるのだ。
関連記事
- 「海外プリペイドSIM導入マニュアル」バックナンバー
- 欧米各国3ユーロ/500Mバイトで使えるSIMを購入――海外プリペイドSIM導入マニュアル「イタリア・ミラノ2015年」編
国際博覧会の開幕を前に、市内のあちこちで工事が進むイタリア・ミラノ。前回の訪問から3年がたち、LTEの開始や欧州各国で使えるプリペイドSIMの登場など、見どころがたくさんある。 - 海外プリペイドSIM導入マニュアル――プリペイドでLTE利用が開始「台湾2015年」編
日本人に人気の渡航先である台湾。各社がプリペイドSIMを販売しているが、LTE対応のものが出そろい、旅行者も高速なデータ通信が利用できるようになった。3社のLTEプリペイドSIMを購入してみた。 - 海外プリペイドSIM導入マニュアル――意外とSIMが買いにくい「ギリシャ・アテネ2015年」編
昨今の経済危機が取り沙汰されるギリシャ。その首都アテネでプリペイドSIMの購入に挑んだが、ヨーロッパの都市にしては珍しく購入しにくい街だった。 - 香港で買える「海外用プリペイドSIM」完全ガイド2015年編――海外プリペイドSIM導入マニュアル
SIMフリーが当たり前の香港では、プリペイドSIMの種類も豊富。中でも香港以外の地域でも利用できる、海外向けSIMも数多く販売されている。 - 海外プリペイドSIM導入マニュアル――空港で2社が簡単に購入できる「カタール・ドーハ2014年」編
ヨーロッパへの乗り継ぎなどで日本からの訪問者数が増えているというカタールの首都ドーハ。歴史的な建造物と高層ビルが共存し、サハラ砂漠にも近い市街地では、4Gサービスが利用できる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.