カード回帰はiPhoneの影響? ドコモ加藤社長への「dポイント」「dカード」質疑応答&囲み取材:共通ポイントとしての勝算は(1/2 ページ)
ドコモのポイント制度始まって以来の大幅リニューアルとなる「dポイント/dカード」。共通ポイントサービスに参入するドコモ加藤社長に、数多くの質問が飛んだ。
契約者だけのドコモポイントから、他社ユーザーも使える共通ポイントへ。NTTドコモのポイント制度始まって以来の大幅リニューアルとなる「dポイント」と「dカード」。発表会の質疑応答と囲み取材では、ドコモの加藤社長に多くの質問が飛んだ。
- 「dポイント」「dカード」12月スタート “ローソンで6%、マックで8%お得”の先にあるもの
- ドコモ、dポイントがたまる決済サービス「dケータイ払いプラス」提供開始
- ドコモ、手軽に贈れるソーシャルギフトサービス「ギフトコ」12月1日スタート
- ドコモポイントは「dポイント」に――ポイントの「たまる/使う」シーンを拡大
- ドコモの「dポイント」と「Ponta」の相互交換が可能に――15年12月から
発表会の質疑応答
―― アクワイアリング(加盟店開拓業務)の戦略について。dポイントの顧客基盤や発行残高は日本有数だと思うが、ローンチカスタマーの加盟店数がスロースタートな印象だ。加盟店開拓の戦略やスピード感はどれくらいか。来年度にどれくらいポイント加盟店を増やす計画なのか。
加藤社長 ポイントとクレジット決済の加盟店は、両輪でできるだけ速く増やしていく。100社を通過点として、1000社を目指したい。(中小など)ポイントだけの加盟店もどんどん増やしたいが、できれば「iD」という簡単な決済の利用を加速していきたい。
dカードはポイントとiDをクレジットの三位一体、オールインワンのカードだ。もちろん、スマホやケータイのおサイフケータイでも使える。選択肢を広めたので、利用を加速させたい。
―― dカードは、ケータイやスマホの「iD」は機能的に同じか。スマホ・ケータイのiDで支払う場合、ポイントカードの提示は必要か。
加藤社長 iD決済はdカードだけでも、スマホ・ケータイだけでも同じようにできる。ポイントをためるには、dポイントカードが必要だ。dカードならポイントをためるのも、決済も1枚でどんといける。
―― カードの発行枚数の目標は?
加藤社長 もちろん5400万を超えたいし他社さんと同じように1億を目指したいが、一朝一夕にはいかない。便利でたまり、お得に使える点をご理解頂いた上で、思い存分楽しんでもらうことで、増えていくのかなと思う。
―― ケータイ・スマホのiDで支払う際にdポイントカードが必要となると、おサイフケータイを使う方が不便な印象だ。dポイントサービス全体とおサイフケータイをどう絡めていくのか?
加藤社長 クドいようだが、三位一体のdカード、それもゴールドを持っていただくのは1番便利でお得だ。今までのDCMXカードで支払う場合、誠に複雑だが、dポイントカードもお持ち頂くことになる。ご不便をおかけするが、ポイントがたまるという点を優先させてもらった。本当にdカードのゴールドは大変お得。質問なのに宣伝してすいません。
―― ローソンの5%還元など、他の共通ポイントと比べてお得度が高い。原資の負担、コストは大丈夫か。
加藤社長 ご心配頂きましてありがとうございます。大丈夫です(笑)。
パートナーさんと私どもで分担するものもあるが、「新・黄金チキン」などはローソンさんにお願いしている。5%や6%という高いポイント還元はキャンペーンとして、期間を設けている。できるだけ12月1日の開始時にダッシュして、訴求したい。そのためにお得感を演出している。(費用などは)全部見込んでおり大丈夫だ。
―― ソーシャルギフトサービスの「ギフトコ」について。今まさにお歳暮シーズンだが、贈り物をする習慣と組み合わせるなどの考えはあるのか。また売上規模のイメージは?
加藤社長 ギフトコはどちらかというと、ちょっとした軽い感謝の気持ちを、日常的な贈り物として使って頂くサービス。だが、日本の贈り物文化と合わせてというのはヒントだと思う。日本人の心、贈り物の習慣を含めたサービスに進化できるよう、検討したい。
(同席したスマートライフ推進部長の田村執行役員を指さして)数十万売りたいと言っているが、私は早く100万売れと言いたい。少額なサービスのため、どれくらい認知され、使われていくのか。かつ、さらに使いたいという声がどれくらいあるのか? 短い時間になるが良く見ていきたい。
(ギフトコスタートキャンペーンで10万個が無料の)ローソンさんのプレミアムロールケーキを先ほど試食したが、非常においしかった。皆さん、ギフトコで私にも贈ってください(笑)。
発表会後の囲み取材
―― 日本最大級のクローズドなポイントサービスだった「ドコモポイント」が、「dポイント」として汎用化される。ドコモとしての意義、消費者への影響、メリットは?
加藤社長 大きく羽ばたきたいと思っている。「+d」としていろんな方とコラボしたい、“協創”したいと考えていて、dポイントはそのとっかかりであり、軸として大きく育てたい。
キャンペーンがたくさんあるが、ベーシックな状態でもお得で使い勝手がいいものに進化させたい。それには皆さんにご利用いただき、またお知恵を吸収したい。
―― 携帯電話料金について総務省のタスクフォースで議論が進んでいるが、ポイントとの関係はどうなっていくのか。またどのようにポイントを活用していくのか。
加藤社長 企業には、健全に発展しながら利用者の満足度を向上・最大化させなければならないという使命がある。タスクフォースでの議論は、その礎になる料金についてのもの。
一方でこれから広げようとしているdポイントは、便利でお得、かつ「ドコモを今後も使ってやろうじゃないか」という機運を高めるためのもの。この2つをミックスして、トータルでやっていきたい。
―― ドコモはクレジットカードを発行するイシュアー(発行元)でもある。今後、加盟店ブランドのカード、提携カードを発行する可能性は?
ドコモ担当者 そういった声もいただいており、前向きに検討している。
加藤社長 カードでも、ポイントでも、本業(通信業)でも、いろんなパートナーのお力とお知恵をお借りできればと思っている。
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