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カード回帰はiPhoneの影響? ドコモ加藤社長への「dポイント」「dカード」質疑応答&囲み取材共通ポイントとしての勝算は(1/2 ページ)

ドコモのポイント制度始まって以来の大幅リニューアルとなる「dポイント/dカード」。共通ポイントサービスに参入するドコモ加藤社長に、数多くの質問が飛んだ。

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 契約者だけのドコモポイントから、他社ユーザーも使える共通ポイントへ。NTTドコモのポイント制度始まって以来の大幅リニューアルとなる「dポイント」と「dカード」。発表会の質疑応答と囲み取材では、ドコモの加藤社長に多くの質問が飛んだ。

「dカード ゴールド」を掲げるドコモ加藤社長
「dカード ゴールド」を掲げるドコモ加藤社長

発表会の質疑応答

―― アクワイアリング(加盟店開拓業務)の戦略について。dポイントの顧客基盤や発行残高は日本有数だと思うが、ローンチカスタマーの加盟店数がスロースタートな印象だ。加盟店開拓の戦略やスピード感はどれくらいか。来年度にどれくらいポイント加盟店を増やす計画なのか。

加藤社長 ポイントとクレジット決済の加盟店は、両輪でできるだけ速く増やしていく。100社を通過点として、1000社を目指したい。(中小など)ポイントだけの加盟店もどんどん増やしたいが、できれば「iD」という簡単な決済の利用を加速していきたい。

 dカードはポイントとiDをクレジットの三位一体、オールインワンのカードだ。もちろん、スマホやケータイのおサイフケータイでも使える。選択肢を広めたので、利用を加速させたい。

―― dカードは、ケータイやスマホの「iD」は機能的に同じか。スマホ・ケータイのiDで支払う場合、ポイントカードの提示は必要か。

加藤社長 iD決済はdカードだけでも、スマホ・ケータイだけでも同じようにできる。ポイントをためるには、dポイントカードが必要だ。dカードならポイントをためるのも、決済も1枚でどんといける。

―― カードの発行枚数の目標は?

加藤社長 もちろん5400万を超えたいし他社さんと同じように1億を目指したいが、一朝一夕にはいかない。便利でたまり、お得に使える点をご理解頂いた上で、思い存分楽しんでもらうことで、増えていくのかなと思う。

―― ケータイ・スマホのiDで支払う際にdポイントカードが必要となると、おサイフケータイを使う方が不便な印象だ。dポイントサービス全体とおサイフケータイをどう絡めていくのか?

加藤社長 クドいようだが、三位一体のdカード、それもゴールドを持っていただくのは1番便利でお得だ。今までのDCMXカードで支払う場合、誠に複雑だが、dポイントカードもお持ち頂くことになる。ご不便をおかけするが、ポイントがたまるという点を優先させてもらった。本当にdカードのゴールドは大変お得。質問なのに宣伝してすいません。

dポイントカード/dカードの概要
dポイントカード/dカードの概要

―― ローソンの5%還元など、他の共通ポイントと比べてお得度が高い。原資の負担、コストは大丈夫か。

加藤社長 ご心配頂きましてありがとうございます。大丈夫です(笑)。

 パートナーさんと私どもで分担するものもあるが、「新・黄金チキン」などはローソンさんにお願いしている。5%や6%という高いポイント還元はキャンペーンとして、期間を設けている。できるだけ12月1日の開始時にダッシュして、訴求したい。そのためにお得感を演出している。(費用などは)全部見込んでおり大丈夫だ。

―― ソーシャルギフトサービスの「ギフトコ」について。今まさにお歳暮シーズンだが、贈り物をする習慣と組み合わせるなどの考えはあるのか。また売上規模のイメージは?

加藤社長 ギフトコはどちらかというと、ちょっとした軽い感謝の気持ちを、日常的な贈り物として使って頂くサービス。だが、日本の贈り物文化と合わせてというのはヒントだと思う。日本人の心、贈り物の習慣を含めたサービスに進化できるよう、検討したい。

 (同席したスマートライフ推進部長の田村執行役員を指さして)数十万売りたいと言っているが、私は早く100万売れと言いたい。少額なサービスのため、どれくらい認知され、使われていくのか。かつ、さらに使いたいという声がどれくらいあるのか? 短い時間になるが良く見ていきたい。

 (ギフトコスタートキャンペーンで10万個が無料の)ローソンさんのプレミアムロールケーキを先ほど試食したが、非常においしかった。皆さん、ギフトコで私にも贈ってください(笑)。

ローソンがギフトコ利用者に用意する30万個のプレミアムロールケーキ。「太っ腹でしょ?」と加藤社長
ローソンがギフトコ利用者に用意する30万個のプレミアムロールケーキ。「太っ腹でしょ?」と加藤社長

発表会後の囲み取材

―― 日本最大級のクローズドなポイントサービスだった「ドコモポイント」が、「dポイント」として汎用化される。ドコモとしての意義、消費者への影響、メリットは?

加藤社長 大きく羽ばたきたいと思っている。「+d」としていろんな方とコラボしたい、“協創”したいと考えていて、dポイントはそのとっかかりであり、軸として大きく育てたい。

 キャンペーンがたくさんあるが、ベーシックな状態でもお得で使い勝手がいいものに進化させたい。それには皆さんにご利用いただき、またお知恵を吸収したい。

―― 携帯電話料金について総務省のタスクフォースで議論が進んでいるが、ポイントとの関係はどうなっていくのか。またどのようにポイントを活用していくのか。

加藤社長 企業には、健全に発展しながら利用者の満足度を向上・最大化させなければならないという使命がある。タスクフォースでの議論は、その礎になる料金についてのもの。

 一方でこれから広げようとしているdポイントは、便利でお得、かつ「ドコモを今後も使ってやろうじゃないか」という機運を高めるためのもの。この2つをミックスして、トータルでやっていきたい。

ドコモユーザー向けのポイントクラブ
ドコモユーザー向けのポイントクラブ

―― ドコモはクレジットカードを発行するイシュアー(発行元)でもある。今後、加盟店ブランドのカード、提携カードを発行する可能性は?

ドコモ担当者 そういった声もいただいており、前向きに検討している。

加藤社長 カードでも、ポイントでも、本業(通信業)でも、いろんなパートナーのお力とお知恵をお借りできればと思っている。

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