iPhone 6sの純正バッテリー内蔵ケース、何がよくて何がダメなのか(2/2 ページ)
あまりスマートに見えないその外観が話題の、アップルのバッテリー内蔵ケース「Smart Battery Case」ですが、実際に使ってみるとなかなか考えられていることが分かります。
重さは100グラム増
Smart Battery Caseの重さは約100グラム。iPhone 6sに装着すると、だいたい243グラム、iPhone 6に装着すると、およそ229グラムになります。iPhone 6s Plusは約192グラム、iPhone 6 Plusは172グラムですから、これにシリコーンケースを付けた状態よりちょっと重くなります。ですが、それでバッテリーの持ちが約1.8倍になると考えると、なかなか便利そうです。
iPhone 6sに搭載されているバッテリーは、容量が3.8V 1715mAh。iPhone 6s Plusは容量が3.8V 2750mAhです。Smart Battery Caseのバッテリー容量は、iFixitの分解によると、3.8V 1877mAhとのこと。Lightning端子経由で充電する関係で、電圧の変換(5V 1Aに昇圧)などによる損失があるため、単純に足し算にはならないのですが、iPhone 6sとSmart Battery Caseの組み合わせは、iPhone 6s Plusに匹敵するバッテリー容量が手軽に得られそうです。
iPhone 6s Plusはちょっと大きいけど、バッテリーの持ちがいいから、という理由でiPhone 6s Plusを選ぼうと思っている人は、iPhone 6sとこのSmart Battery Caseでの運用も検討してみる余地があるでしょう。
モバイルバッテリーもかなり普及してきましたが、どうしてもiPhone本体とは別に持ち歩くため、充電したまま忘れてきたり、いざというときに残容量が足りなかったりするといったこともよく起こります。Smart Battery Caseなら、そうした心配はありません。
充電は2.1A対応
使用時は、iPhone本体のバッテリーがなくなってくるとSmart Battery Caseから順次充電されるので、Smart Battery Caseのバッテリーから先に減っていきます。
Smart Battery Caseは、2.1A入力に対応しており、iPadに付属するものや、サードパーティー製のものなど、2.1A充電に対応した充電器を使うと、iPhone用の1A充電器よりも短時間で充電が可能です。充電時はiPhone本体とSmart Battery Caseの両方が同時に充電される仕様です。
ちなみにバッテリー残量は、充電時はiPhoneのホーム画面に大きく表示されるほか、通知エリアにもiPhone本体とは別に表示されるなど、純正品らしくスマートに確認できます。
Smart Battery Case単体を充電する場合は、Lightning端子の少し上にある小さな丸いLEDが点灯するのが確認できます。充電中はオレンジで、充電が完了すると緑色になります
ヘッドフォン端子には要注意
ヘッドフォン端子は、iPhone本体のものをそのまま利用するしくみで、Smart Battery Caseには少し大きめの穴が開いているだけです。この点は注意を要します。純正のEarPodsのような細く長い端子であればそのまま差し込めますが、少し太めの端子やL字型の端子は装着できません。
見た目は好きになれないかもしれませんが……
米国では99ドルで販売されているSmart Battery Case。日本での販売価格は円安の影響で1万1800円(税別)となっています。1万円を超えるので、けっして安いとは言えませんが、シリコーンケース単体でも3800円(税別)はします。2000mAh弱のモバイルバッテリーの値段と比べると高いのは事実ながら、さまざまなLightning対応機器が付けたまま使えること、iPhone本体と一体的に運用でき、充電忘れや置き忘れの心配がないこと、使ってみると案外手になじむことなどはメリットです。
一方で、デザインがどうしても好きになれない、という人もいることでしょう。こればっかりは好みの問題なのでどうしようもありません。また、シリコーン製のボディはホコリがよく付きます。定期的に拭くなど、手入れは欠かせません。特にホワイトモデルは少し使い込むと汚れが目立ってきますので、その点は留意しておく必要がありそうです。
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