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インタビュー

ストーカーに警察沙汰も? ホントにあったIngressの怖い話Ingress覆面座談会(前編)(2/5 ページ)

世界中にユーザーを抱える、スマホ向け陣取りゲームIngress。現実と仮想が交わるからこそ起こるトラブルについて、現役エージェントがガチ討論!

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ケース1:恐怖のイングレスストーカー

アナログさん
「女性から相談されることが多い」というアナログさん

アナログ もともと女性プレイヤーが少ないせいか、私はもっぱら女性の新米エージェントの相談役になっています。多いのは、男性エージェントの女性への付きまといですね。ちょっと厄介なのが、男性はあくまで親切心から女性に近づいているということで。同陣営だし、初心者の女性に善意のつもりでアドバイスをしている。ただ、その距離感を間違えると女性にとっては脅威となります。よく知らない人にべったりくっつかれると、誰だって嫌ですよね。

―― 男女間の距離感の問題は、イングレスに限らない普遍的な問題なので難しいですよね。イングレス特有の問題点はありますか?

アナログ ゲームの特性上、味方(同陣営)同士の情報がダダ漏れなんですよ。位置情報と結びつくので、今どこにいて何をやっているかとか、プレイスタイルによっては職場や家もバレます。ハングアウト(Google提供のチャット)やCOMM(イングレス内のチャット)でやりとりをすれば、これからの行動も予測できます。しかもコミュニティー内では親しげに話せるので、仲がいいと思い込んでしまうんですね。その結果、「この人、昼夜問わず1日中、私の行く先々にいる! なんで、怖い!」みたいなことが起きるわけです。こうしたストーカー行為にうんざりして遊ぶエリアを変更したり、ゲーム自体をやめてしまったりした人もいました。

 ゲームを良く理解していない初心者からすると、「この人、なんで私の行動が分かるの? 監視されているようで気持ち悪い」と恐怖を感じます。初心者も最低限、どんな情報が公開されるのか把握する必要があるでしょうね。

BBA 味方だから近づいても大丈夫だろうという心理もありますよね。

聞き手、村上(以下村上) オンラインゲームだったらギルド(プレイヤー同士のグループ)やサーバーを変えれば済みますけど、全世界を2つの陣営で争うイングレスだと規模が違いますし、また同じ人と遭遇する可能性がありますね。

アナログ イベントや飲み会など、顔を合わせる機会は多いです。仲裁に入って気付いたのは、問題になった男性はいずれもネットゲームの経験がなくて、リアルで他人とわいわいやるようなソーシャルゲーム自体が初めてなんです。40歳過ぎて新しいコミュニティーができること自体楽しいし、そこに若い女性がいれば浮き足立つ気持ちも分かります。でも、距離感を間違えるとトラブルの元に。本人に直接注意しても、大抵は「女性が考えすぎだろう」と軽く考えてしまいがちなところも気になっています。

 一方で、女性側も自意識過剰じゃないかなぁと思うことも。1度恐怖を覚えると、視野が狭くなって冷静でいられなくなるんですよね。

村上 そういったトラブルが起きたときって、どうやって解決するんですか?

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