ITmedia Mobile編集部で発掘された、思い出のケータイを振り返る連載。今回紹介するのは、NTTドコモの富士通製「F-04B」です。
現在のスマートフォンと異なり、ケータイではさまざまなギミックの製品が開発されましたが、中でもF-04Bは“変態携帯”の極致といえる製品でした。
F-04Bでは、ディスプレイ部とキー部が分離する“セパレートスタイル”を採用したのが大きな特徴。タッチパネル対応のディスプレイを取り外して、今どきのスマホのようにフルタッチケータイとして使えるほか、分離させたQWERTYキーボードをリモコンとして使い、ワンセグのチャンネル変更やカメラのシャッター操作などができます。キーボードはBluetoothでディスプレイに接続し、外付けのキーボードにして文字入力もできます。
キーボードはダイヤルキーとQWERTYキーボードの2層構造になっていて、ディスプレイとキー部を結合した状態ではダイヤルキーを、分離した状態ではQWERTYキーを使って操作をします(QWERTYキーボードをスライドさせるとダイヤルキーが現れます)。
発売された2010年3月には、既にiPhoneが世に出ていた(当時の最新モデルはiPhone 3GS)こともあり、ケータイとスマートフォンを融合させたデバイスともいえます。スマートフォンでも、こういう良い意味で“変態”な端末が出てくると楽しそうですが、スマホがコモディティ化した今となっては難しいのでしょうね。
「F-04B」の主な仕様
- 発売日:2010年3月26日
- キャリア:NTTドコモ
- メーカー:富士通
- サイズ:約51(幅)×114(高さ)×20(奥行き※最薄部19.6)mm
- 重量:約169グラム(ディスプレイユニット:約87グラム、キーユニット:約82グラム)
- メインディスプレイ:約3.4型フルワイドVGA(480×960ピクセル) 1677万7216色TFT液晶
- アウトカメラ:有効約1220万画素CMOS
- ボディーカラー:BLACK、WHITE
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