海外渡航時のデータ通信 何がおトク?(大手キャリア編)(2/3 ページ)
夏休みで海外渡航が増えるこの時期、気になるのが海外での通信手段。とりわけSNSを使うならデータ通信をどうするかは悩みどころだ。この記事では、大手キャリアのおトクな海外データ通信サービスを紹介する。【訂正】
au(KDDI・沖縄セルラー電話)
au(KDDI・沖縄セルラー電話)には「海外ダブル定額」と「世界データ定額」という2つの海外パケット定額サービスがある。それぞれに特徴があるので見ていこう。
au世界サービス(auの国際ローミングサービス)について
WiMAX+スマホを含むCDMA 1X WIN(3G)端末におけるau世界サービスは、3月31日をもって終了しています。
3G端末ユーザーがau世界サービスを利用する場合、4G LTE端末への機種変更(契約変更)が必要です。
海外ダブル定額:申し込み原則不要 データ契約でも使える
「海外ダブル定額」は、auのネット接続サービス(「LTE NET」または「LTE NET for DATA」)契約者なら原則として自動適用されることが大きな特徴。
- →KDDIの「4G LTE」、ローミング時の「海外ダブル定額」に対応(4G LTEにおけるサービス開始発表時の記事)
料金は1日単位(日本時間の0時〜23時59分まで)の「2段階定額」で、以下の通りの設定となっている。
- 0B〜1237.5KB(約1.2MB):1.6円/1KB
- 〜2万5000KB(約24.4MB):1980円(固定額)
- 〜2万5625KB(約25MB):1980円+1.6円/1KB
- 2万5625KB以上:2980円(固定額)
注意点はドコモの海外パケ・ホーダイと同様。海外でもデータ通信をガンガンする人にオススメだ。それほど大量に通信しない人は、次に紹介する「世界データ定額」の利用を検討したい。
世界データ定額:国内の通信容量を使って安価に通信!
「世界データ定額」は、「データチャージ」対象のデータ(パケット)定額オプション・プランに加入しているスマホ・ケータイ・タブレットを対象とするオプションサービスで、24時間980円を支払うことで国内のデータ(パケット)容量の範囲内で高速通信できることが大きな特徴。
ドコモのパケットパック海外オプションと同様に、「使い始めてから24時間」利用できる分かりやすいサービスだが、元祖はauのこのサービス。「国内のデータ容量を使う海外データサービス」の先駆けでもある。
- →KDDI、「世界データ定額」を7月22日開始 24時間980円で国内料金を適用(サービス開始発表時の記事)
利用開始時(時間超過後の再利用時)には、Webブラウザまたは専用アプリによる接続操作が必要となる。少し面倒に感じるかもしれないが、不用意にデータ通信されないという観点では安心だ。
無料の会員プログラム「au STAR」に加入していると、毎月1回の利用が無料となることも魅力。au STAR会員なら特別な手続きは必要ない。
ただし、世界データ定額には以下の通り注意点もある。
「世界データ定額」利用に当たっての注意点
- 世界データ定額はデータチャージと対象のデータ定額オプション・プランを合わせて契約すると自動的に適用されます
- 世界データ定額の対象回線において、海外ダブル定額を利用したい場合は、事前に「世界データ定額 拒否オプション」を申し込むか、データチャージを解約する必要があります
- このオプションでは国内のデータ通信容量を“共有”します。容量を使い切ってしまった場合、通信速度は上下最大128kbps(理論値)に制限されますが、データチャージを使って速度を回復できます
- 世界データ定額や海外ダブル定額が適用されない回線、あるいは両サービスの対象外となる国・地域でのデータ通信は「1.6円/1KB」の従量課金となります。
【訂正:8月9日13時30分】上記『世界データ定額』利用に当たっての注意点」について、参考情報に誤りがあったため、正しい情報を元に訂正いたしました
ハワイ・アメリカ無料キャンペーン(9月30日まで)
auは9月30日まで、米国において世界データ定額の利用料を無料とするキャンペーンを実施している。
適用回数に制限はなく、期間中なら何度でも利用できる。具体的な対象地域は以下の通り。
- アメリカ本土
- アラスカ
- ハワイ
- プエルトリコ
- 米領バージン諸島
なお、国内のデータ容量が消費されることには変わりがないので注意しよう。
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