海外渡航時のデータ通信 何がおトク?(大手キャリア編)(3/3 ページ)
夏休みで海外渡航が増えるこの時期、気になるのが海外での通信手段。とりわけSNSを使うならデータ通信をどうするかは悩みどころだ。この記事では、大手キャリアのおトクな海外データ通信サービスを紹介する。【訂正】
ソフトバンク/Y!mobile
ソフトバンクは「ソフトバンク(SoftBank)」と「Y!mobile」の2ブランドで通信サービスを提供している。
国際ローミングサービスにおけるデータ定額オプションとしては、両ブランド共通の「海外パケットし放題」が用意されている他、ソフトバンクブランドのiPhoneには「アメリカ放題」、Y!mobileブランドには「Pocket WiFi 海外データ定額」というものがある。
それぞれの特徴を見てみよう。
海外パケットし放題(ソフトバンク/Y!mobile共通)
「海外パケットし放題」は、1日単位(日本時間の0時〜23時59分まで)の「2段階定額」だ。世界対応ケータイ(国際ローミング対応機種)を契約している場合は、原則として自動適用される。
- →ソフトバンク、9月13日からLTE国際ローミングを開始(4G LTEにおけるサービス開始発表時の記事)
4G LTE対応機種における利用料金は以下の通り。1段階目の上限容量を超過するといきなり2980円(上限額)になることには注意したい。
- 0B〜495KB:4円/1KB
- 〜1万2800KB(12.5MB)未満:1980円(固定額)
- 1万2800KB以上:2980円(固定額)
海外でもデータ通信を多く使う人にはピッタリなのだが、ソフトバンク・Y!mobileでは国内のデータ通信容量を海外でも使うサービスを用意していない。少し残念ではあるが、渡航先(や使っている機種)次第でより便利に使えるサービスも用意されている。
アメリカ放題(ソフトバンク)
「アメリカ放題」は、「iPhone」「iPad」ユーザー限定で、米国内におけるデータ通信を定額利用できるサービス。データ通信だけではなく、米国内または日本宛の通話も無料で使える。
使った月のみ980円の利用料金が必要だが、現在はキャンペーンとして無料となっている。キャンペーン終了後も(時期未定)、5GB以上の「データ定額」に加入している場合は無料で使える予定だ。
その名の通り、現状ではデータ容量を無制限で使える、米国渡航者にとって最強のサービスとなっている。
- →ソフトバンク、渡米時の通話・ネットが定額の「アメリカ放題」発表 「iPhone 6/6 Plus」向けに提供(サービス開始発表時の記事)
このサービスを利用する場合、「iPhone 6/6 Plus」以降のiPhoneまたは「iPad(第5世代)」「iPad Air 2」「iPad mini 3」以降のiPadが必要となる。Android端末やデータ端末(Pocket WiFiなど)では利用できない。
また、利用時にはローミング先を「Sprint」に固定する必要がある。他キャリア(AT&TやVerizonなど)に接続すると海外パケットし放題が適用されてしまうので気を付けたい。
具体的な対象利用エリアは以下の通り。
- 米国本土(モンタナ州を除く)
- ハワイ
- 米領バージン諸島
アラスカ州やモンタナ州、グアム、サイパンでは利用できない。滞在先・訪問先によっては注意が必要だ。
Pocket WiFi 海外データ定額(Y!mobile)
「Pocket WiFi 海外データ定額」は、「Pocket WiFi 701UC」でのみ利用できるプラン。海外利用時に1日(グリニッジ標準時基準)あたり90円を追加で支払うと、海外で月間7GBの高速通信ができる。
海外の通信容量は国内のものとは別になっているので、海外で使いすぎて国内で困る(またはその逆)といったことが起こらないのも魅力。
ルーターを別途持ち運ぶことの是非はあるだろうが、この記事で紹介しているデータサービスの中では、アメリカ放題を除くと一番安価に使えることは間違いない。
ただし、海外利用分で容量超過した場合に、容量をチャージ(速度を回復)する手段がないので注意も必要。
大手キャリアが提供する安価な海外データ定額サービスを紹介してきた。以前と比べると、国際ローミングでも比較的安価にデータ通信ができるようになったことは喜ばしい。
とはいえ、滞在日数や渡航先によってはレンタルWi-FiやプリペイドSIMの方がおトクな場面もまだ多い。そこで後日、海外で使えるレンタルWi-FiやプリペイドSIMも紹介する。
楽しみにしていてほしい。
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