値引きを通信料金から端末代金へと切り替えることで、端末代金自体は下がる。iPhone XRの最大容量モデルである256GBモデルでも10万円を下回り、約4万4000円となるため、分割払いの審査が緩くなるのだ。
10万円を下回ると審査が緩くなるというのは、改正割賦販売法上で「家電や携帯電話など、店頭販売であって、比較的少額(10万円以下)の生活に必要な耐久消費財に係る個別クレジット契約については、延滞していないこと等を確認することを条件に、支払可能見込額調査を行いません」(経済産業省より引用)と定められているからだ。
逆にいえば、10万円以上の携帯電話の分割払い審査の際には、支払可能見込額の調査が行われる。支払可能見込額は、年収から生活維持費とクレジット債務を差し引き、さらに返済履歴などの要素を総合的に勘案して算出するとされている。
例えば、1人暮らしで賃貸支払いがある人の年間生活維持費は「116万円」と定められている。これとクレジット債務を十分に上回る年収があれば、10万円以上の分割払いでも審査は通ると見込まれる。一方で十分に上回る年収がなければ、審査を通らない恐れもあるということだ。
もっとも、商品価格が10万円以下でも「延滞していないこと等を確認すること」が条件となっているので、支払いが滞っていると分割購入は難しい。
実際、「iPhone 審査 落ちた」でネットやSNSを検索してみると審査落ちに嘆いている人も見受けられる。
「延滞していない」という条件はあるものの、これまで分割でiPhone XRの10万円超のモデルを買えなかった人も、端末購入サポートにより持てるようになる可能性が出てくる、というのはメリットに数えていいだろう。
それほど収入のない人が、「iPhone 8」や「iPhone SE」など安価な選択肢もある中で、新型iPhoneを買うべきかという議論は置いておくとして。
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