コード決済どれを選ぶ? 主要5サービスを総まとめ(1/2 ページ)
2018年にはスマホ決済、特にコード決済が大きな注目を集めた。一方、どのサービスを使うべきか分からないという人も多いだろう。そこで今回は「楽天ペイ」「LINE Pay」「d払い」「PayPay」「Origami Pay」のメジャーな5サービスの違いを解説する。
2018年は「スマホ決済」が非常に注目された年だった。スマホ決済が本格始動した年であり、元年といえる。携帯キャリアでは、NTTドコモの「d払い」が他キャリアよりも先にサービスを開始した。
「楽天」や「LINE」などの大手事業者も大手コンビニエンスストアチェーンや大手家電量販店チェーンなどに相次いで対応した。
中でも特に注目を浴びたのは、ソフトバンクとヤフーの合弁会社「PayPay」が2018年12月に実施した「100億円あげちゃうキャンペーン」だった。どんな支払いでも20%還元という大盤振る舞いは、社会現象ともいえるほどの熱狂を呼んだ。PayPayの加盟店であるビックカメラ販売員は、このキャンペーンによる集客や売り上げ効果などが予想をはるかに超えたと話していた。
盛り上がるスマホ決済サービスだが、どれを使うべきか分からないという人も多いだろう。そこで今回は「楽天ペイ」「LINE Pay」「d払い」「PayPay」「Origami Pay」のメジャーな5サービスの特徴を解説する。
この5つに共通する点は、QRコードやバーコードを使った決済であることだ。利用者は、スマーフォンのカメラで店側のQRコードを読みとるか、スマートフォンの画面に表示されるバーコードを店側に読み取ってもらい、アプリにひも付けられたクレジットカードや、事前にチャージした電子マネーなどで支払う。QRコードやバーコードをどのように使うのかはサービスごとに異なる。
楽天ペイ:楽天カードならお得にポイントがたまる
「楽天ペイ」は、楽天が提供するQRコード決済サービス。ユーザーは、スマートフォンに専用アプリをダウンロードし、アプリに表示されたQRコードをお店に読み取ってもらう他、お店が提示するQRコードをユーザーが読み取る方法のどちらでも決済が可能だ。決済はアプリに登録したクレジットカードで支払う。
200円(税込)につき1ポイントがたまる他、楽天カードを登録すれば、100円で1ポイントがさらにたまる。ためたポイントで支払うこともできる。
楽天によると、将来的には非接触決済サービスの「楽天Edy」、コード決済サービスの「楽天ペイ」、ポイントサービスの「楽天スーパーポイント」の3つを1つのアプリで管理できるようにする他、楽天Edyと残高を統合する予定だ。
使えるお店は、大手コンビニならローソンやファミリーマート、ミニストップなど。記事公開時点では、メジャーな薬局や家電量販店などでは残念ながら使えない。オンラインでは無印良品やTOHOシネマズなどで使える。
楽天ペイでは対象の店舗やサイトで利用することで最大3倍のポイントがもらえる複数のキャンペーンを実施中だ。
LINE Pay:3.5%〜5%の高い還元率でポイントバック
「LINE Pay」は、インスタントメッセージアプリ「LINE」の決済機能に含まれる。他社のように専用アプリは用意されていない。決済するには、銀行口座やコンビニのレジなどで事前にチャージする必要がある。決済方法は、LINE Payカード、コード決済、オンライン決済の3種類。
LINE Payにはマイカラーと呼ばれるポイント還元システムがある。2018年8月から2019年7月までの1年間は、LINE PayでQRコード決済を利用した場合に限り、ポイント率が3%上乗せされ、3.5%〜5%の高い還元率になっている。
使えるお店はコンビニがローソンやファミリーマートなど、薬局はウエルシアなど、家電量販店であればビックカメラやジョーシンなどが挙げられる。オンラインのサービスではZOZOTOWNやHMVなどで使える。
電力会社や地方自治体などとも業務提携している他、電気料金だけでなく税金などの支払いも可能だ。
d払い:ドコモ携帯料金と合算で決済できる
「d払い」は、NTTドコモが提供するコード決済サービス。利用するには専用アプリが必要で、dポイントの加盟店を中心に大型店舗での対応が広がる。お店で支払う際はアプリを起動し、バーコードまたはQRコードをお店で読み取ってもらう。
利用料金は、クレジットカードやドコモの携帯料金との合算請求、dポイント払いにも対応する。ドコモの契約がない場合、dアカウントの作成とクレジットカードを登録することで使える。
d払いでは、200円(税込)につき1ポイントがたまり、1ポイントにつき1円から支払いに使える。
使えるお店はコンビニであればローソンやファミリーマートなど、薬局はウエルシアなど、高島屋やタワーレコードなどでも使える。オンラインのサービスでもAmazon.co.jpなどの大手企業のサイトで使える。
d払いでは実施中のキャンペーンがある。2019年1月7日から2019年1月31日までの期間中に、Amazonプライム会費をd払いで支払うと、期間中の利用額に対してdポイントを最大20倍進呈する。ドコモは「ハズレなしのおトクなキャンペーン」であるとアピールしている。さらに、毎週金曜日と土曜日にdポイントが最大6倍進呈されるキャンペーンも実施中だ。
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