久々のHTCスマホ 背面が透けている「U19e」は6型のミッドハイモデル:山根康宏の海外モバイル探訪記
HTCが、6月に台湾向けに発表したスマートフォンが「HTC U19e」です。ハイエンドモデルの中での下位製品という位置付け。「U19」や「U19+」といった上位モデルも準備中なのでしょうか。
2019年に入ってからまだスマートフォンを1機種しか出していなかったHTCが、6月に台湾向けに発表したモデルが「HTC U19e」です。「e」という名称はSamsung Electronicsが「Galaxy S10e」に付けており、ハイエンドモデルの中での下位製品という位置付け。HTCも「U19」や「U19+」といった上位モデルも準備中なのでしょうか。
プロセッサはSnapdragon 710を搭載したミッド・ハイレンジモデルで、台湾では14900台湾ドル(約5万2000円)で販売されています。台湾のHTCストアで早速実機を触ってみました。
ディスプレイは6型、18:9のアスペクト比。最近のスマートフォンは19:9などのディスプレイ採用が増えてより縦長になり、サイズも6型台半ばのものが増えています。U19eはそれらと比べるとワイド感がありません。サイズが小ぶりなのはGalaxy S10eに合わせて小型モデルとしているからかもしれません。インカメラはノッチもなくディスプレイの上部に配置されています。ベゼルに幅があるので一昔前のデザインと感じられてしまいます。
オーソドックスとも感じられる本体の形状は、ターゲットユーザーが古いスマートフォンを買い替えようとしている層だからなのかもしれません。ところが背面を見ると、上部側が円形のシースルー仕上げになっています。HTCは過去に「U12+」「U11+」でも透明仕上げのモデルを出して話題となっていました。U19eは「見た目は普通のスマホ、裏返すと楽しさを感じさせるデザイン」を狙っているのでしょうか。
とはいえ透明モデル以外にも「Modest Green」モデルも用意。この色合いからするとターゲットは若い世代で、女性層も狙っているのでしょう。なお透明モデルは指紋認証センサーがシースルー部分の中央に位置していたため、内部デザインと被ってしまっていましたが、こちらのモデルは目立たぬ仕上げのため、背面はすっきりとしています。
本体サイズは75.9(幅)×156.6(高さ)×8(奥行き)mm、180gで「小型」というほど小ささは感じられないかもしれません。なお2018年のモデルは「12」という型番でしたが、このU19eから「19」になったのは、2019年モデルという意味からだと思われます。ちなみにU19eと同時に「HTC Desire 19+」も発表されていますが、発売はこれからです。
2019年のHTCはこのU19eとDesire 19+、そしてもう1〜2機種を秋冬に出すのではないかと思われます。スマートフォン事業の大部分をGoogleに譲渡したHTCですが、これからも存在感のある製品を定期的に送り続けてほしいものです。
関連記事
- 「HTC U12+」がSIMフリーで日本上陸 おサイフケータイ対応
HTCのフラグシップスマートフォンの最新モデルが、日本でも発売されることになった。キャリアを通さずに販売するSIMロックフリー仕様で、日本向けに「おサイフケータイ」を搭載した。【追記】 - カメラ性能や半透明ボディーに注目 「HTC U12+」を台湾で見てきた
COMPUTEX TAIPEIの取材の合間に、HTCの新製品「U12+」を見てきました。6型ディスプレイにSnapdragon 845を採用したHTCの2018年フラグシップモデル。ノッチ(切り欠き)がないので、ぱっと見てすっきりした印象を与えてくれます。 - HTCの「U12+」は両面デュアルカメラで「切り欠き」なし
HTCがフラグシップ端末「HTC U12+」を発表した。両面デュアルカメラで、背面カメラは10倍のデジタル望遠も可能。切り欠きはない。 - 「HTC U11」ソーラーレッド、SIMフリーで3月上旬発売 約7万円
「HTC U11」のソーラーレッドが3月上旬に発売される。Twitterのキャンペーンを経て発売が決定。価格は6万9000円(税別)。 - 約10万円 SIMフリースマホ「HTC U12+」の勝算は? HTC NIPPON児島社長に聞く
SIMロックフリースマホ「HTC U12+」のお値段は約10万円。3万円前後の端末がボリュームゾーンになるSIMフリースマートフォン市場で、異彩を放つ存在といえる。HTCの勝算はどこにあるのか? HTC NIPPONの児島社長に聞いた。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.