楽天モバイルの超小型スマホ「Rakuten Mini」に触れる どんな人にオススメ?
楽天モバイルが、MNOサービス向けのオリジナル端末として「Rakuten Mini」を1月23日に発売した。最大の特徴は、何と言っても超小型のボディー。6型前後のスマホに慣れている筆者がサイズ感や操作性をチェックした。
楽天モバイルが、MNOサービス向けのオリジナル端末として「Rakuten Mini」を1月23日に発売した。価格は2万1800円(税込み)。最大の特徴は、何と言っても超小型のボディー。同社は、おサイフケータイに対応するスマートフォンとしては、世界最小・最軽量だとうたう。
ボディーサイズは約53.4(幅)×106.2(高さ)×8.6(厚さ)mm、重量は約79g。一般的なハイエンドスマートフォンが幅70mm台前半、重量が150〜200g程度であることを考えても、いかに小さくて軽いかが分かる。実際に手に取ると、その小ささと軽さにはやはり驚かされる。本体は光沢仕上げで滑りやすいのと、軽さとも相まって、何かの拍子にツルンと滑り落ちてしまわないかと心配になる。また、ポケットにしまっても、その軽さゆえ、本当にポケットの中にあったっけ? と一瞬不安になるほどだった。
ディスプレイはHD解像度(720×1280ピクセル)の約3.6型TFT液晶を搭載。6型前後のディスプレイが当たり前の現行スマートフォンと比べても、いかに小さいかが分かる。筆者の場合、握った親指が画面のどの位置にも悠々届くので、片手操作は全く問題なく行える。文字入力は、キーボードが画面半分の大きさで表示されるので、テンキーなら意外と快適に入力できるが、QWERTYキーボードはさすがに厳しいと感じた。
Rakuten Miniのもう1つの特徴が、eSIMに対応していること。SIMロックは掛かっていないので、他社が提供しているeSIMサービスも(仕組み上は)使える。国内だと、IIJ(インターネットイニシアティブ)がeSIMサービス(現在はβ版)を提供している。なお、Rakuten Miniは物理SIMスロットは搭載しておらず、eSIMでしかモバイル通信ができない。楽天モバイル以外のキャリアは、いまだ国内向けeSIMサービスを提供しておらず、現時点でドコモ、au、ソフトバンクの通信サービスを利用することはできない。
新たにeSIM用のプロファイルをダウンロードする際は、「設定」→「ネットワークとインターネット」→「携帯電話会社」→「+携帯電話会社を追加」と進み、QRコードを読み取る。ここから、事業者が発行したコードを読み取ると、プロファイルのダウンロードが可能になる。なお、ダウンロードする際には通信環境が必要になるので、初めてダウンロードする際はWi-Fiが必要。
本体カラーはナイトブラックとクールホワイトの2色に加え、4月以降にクリムゾンレッドが発売される。プロセッサはSnapdragon 439とローエンドのものを搭載。SNSやブラウザなどの利用なら大きなストレスは感じないが、少し動作がカクツクかな? と感じることはあった。メインメモリは3GB、内蔵ストレージは32GBだ。
バッテリー容量は1250mAhで、連続待受時間は約160時間、連続通話時間は約5.4時間。物理的にもバッテリーは小さいため、現行スマホで一般的な3000〜4000mAh程度のスマホ比べて、バッテリーの持ちが劣ることは覚悟しておきたい。実際にYouTubeの動画(720p)をモバイル回線で1時間視聴したところ、バッテリーは1時間後に73%、2時間後に45%、3時間後に9%まで減り、3時間17分後に0%になった。
ホーム画面は、上下にスクロールする独特のものを搭載しており、アプリ専用の一覧は用意されない。右方向にスワイプすると楽天Infoseekニュース、左方向にスワイプするとウィジェットが現れる。こうしたUI(ユーザーインタフェース)も片手操作を意識したものになっている。
SIMスロットや3.5mmイヤフォンジャックがないので、外側にある目立つパーツは電源キーとボリュームキーくらい。非常にシンプルなデザインに仕上がっている。
6型前後のスマホを使い慣れている身としては、さすがに3.6型だと物足りないが、解像度がHDなので、テキストや画像の視認性は問題ない。6型クラスのスマホから乗り換えようとは思えないが、サブ端末としてはアリだと感じた。軽くてかさばらないので、2台目として持ち運びしやすい。FeliCaに対応しているので、コード決済も含めた「スマホ決済用」、またテザリング活用して「ルーター用」に使うという手もある。
そもそもMNOの楽天モバイル自体、エリアが不完全な事情もあって1台目として持つのにはまだ抵抗がある。約2万円という安さもあり、「試しに楽天モバイルを使いたい」という人にも適しているといえる。
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