閉じて撮るか、開いて撮るか 「Galaxy Fold」を“スマホカメラ”として評価する:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(2/3 ページ)
ディスプレイを折りたためる「Galaxy Fold」のカメラ機能はどうなのか? 結論から言うと、カメラとして使いやすい。「開いて大画面撮影」と「閉じたままスリムに撮影」の両方を使い分けられるのがいいのだ。
自撮り用のカメラも2つある
Galaxy Foldは折りたたんだ状態ではカバーのディスプレイで、開くとメインディスプレイで使える……ということは、どちらでも自撮りができなきゃいけないわけで、自撮り用のセルフィーカメラもそれぞれのディスプレイに持っているのだ。
で、それぞれの仕様がちょっと違うのである。折りたたんだ状態で使う「カバーカメラ」も、開いたときに使う「サブカメラ」も1000万画素で画角は80度というから、メインの広角カメラよりほんのちょっと広め。
ただし、イメージセンサーサイズはカバーカメラの方がちょっと小さい。また、サブカメラには別途深度カメラ(ライブフォーカス時の奥行きを測るためのカメラ)が付いてくる。
せっかくなので撮り比べ。差が出やすいようにどちらもライブフォーカスを使って背景をぼかしてみた。
さて理屈からいえば、サブカメラで撮った方が被写体と背景の分離がしっかりできているはず。できていました。髪の毛の端っこのあたりを見ると、明らかにカバーカメラの方がディテールはしっかりしている。
カバーカメラの方が肌が滑らかなのはちょっと謎。設定は合わせたつもりだったけど、ちょっと違っていたのかも。
で、自撮り用のインカメラが2つあって、性能に差をつけざるを得ない場合、どちらを重視すべきか。
Galaxy Foldは内側の、つまりメインディスプレイ側のカメラを重視している。確かに自撮り時は7.3型の大画面の方が迫力あるし、撮影前に細かいチェック(メークとか髪の乱れとか)できるし、撮影後のうまく撮れたかチェックもしやすくていいけど、片手でホールドするには大きくて支えづらい。
そういう意味では折りたたんでカバーカメラを使う方がホールドしやすくて撮りやすいのだけど、開いて撮った方が楽しいのは確かだ。
いずれにせよ、撮った後はかぱっと開いて大画面で写りをチェックするわけで、モデルをしてくれた長谷川さんも、そのでかさに感動しておりました。
やっぱりこのデカさがあると、撮影後のチェックもサムネイルから写真を選ぶときの一覧性が全然違う。となると、開いて撮影してそのまま写真チェック! の方を推したい。
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