「Amazon Go」のように手ぶらで買い物 ローソンがレジなし店鋪を富士通と共同実験(1/2 ページ)
ローソンは、2020年2月26日から5月25日まで、レジなしの実験店舗「富士通新川崎TS レジレス店」を富士通テクノロジースクエアの社内にオープン。「Amazon Go」に近い形態で、客がアプリで入場し、商品を手に取って出場するだけで買い物が完了する。2020年の夏には都内店舗での一般公開も目指す。
ローソンは、2020年2月26日から5月25日まで、レジなしの実験店舗「富士通新川崎TS レジレス店」を、富士通テクノロジースクエアの社内に社員の利用限定でオープンする。米国でAmazonがオープンし話題となったレジなし店舗「Amazon Go」に近い形態で、客がアプリで入場し、商品を手に取って出場するだけで買い物が完了する。2020年の夏には都内店舗での一般公開も目指す。
気になるレジレス店舗の運用を試してみた
今回のレジレス店舗で取り扱う商品は250種類に限られており、店内は一方通行になる。同時に店内で買い物をできるのは処理性能の関係上5人までだが、実際の利用時には素早く買って店内を出る人が多いと想定し、当初は厳密な入場制限を実施しないという。
天井には28台のカメラがそれぞれ人と商品などをトラッキング。商品棚にもセンサーが設置され、主に重量を見ているという。なお、今回のシステムでは天井3m以上をサポートしているが、実際の店舗は天井がより低い物件が多いので、実験や改良を進めるという。
入場する際は、ローソンの実験専用アプリ「ローソンGo」のQRコードをかざす。事前に「Apple ID」「Googleアカウント」「LINEアカウント」のいずれかで利用者情報と、決済に利用するクレジットカードを登録する。今回利用できるのは富士通テクノロジースクエアで勤務する社員で、利用は約3000人を想定している。
買い物は棚から商品を取って、出口から出るだけで済む。カメラと棚のセンサー情報から、どの客がどの商品を手に取ったかAIがトラッキングする。ただし店内で他の客に商品を手渡すことと、別の棚に商品を戻すことは禁じられている。
店内は、ごく一般的な都市部ビル内のローソンといった配置だが、レジに相当する明確な出口がないので、慣れるまではやや戸惑うかもしれない。なお、実際の運用時はクルーが1人ほど常駐し、案内や棚の補充、整理などを実施するという。
レジ袋削減の取り組みの影響でレジ袋は置かれていないが、個人がマイバッグなどを持ってきて商品を入れても問題なく買い物できるという。
報道関係者の体験会では、商品を持って店舗を出ると、約1〜2分程度でアプリの通知が届いて決済が完了していた。ただ、客の店内の行動によっては、決済に時間がかかるパターンも何人か見られた。こういった内容は実証実験である程度洗い出されるものとみられる。
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