mineo、2月11日に発生した通信障害の原因と対策を発表
オプテージが、MVNOサービス「mineo」で2月11日に発生した通信障害の原因と対策を発表した。キャリアのネットワークに接続する装置で偶発的な異常が2件同時に発生したことが原因。今回の通信障害は、総務省令で定められている「重大な事故」に該当する。
オプテージが3月11日、MVNOサービス「mineo」で2月11日に発生した通信障害の原因と対策を発表した。
通信障害は2月11日19時34分頃から発生し、Aプラン(au回線)、Dプラン(ドコモ回線)、Sプラン(ソフトバンク回線)全ての回線でデータ通信が利用できなかった。また、特定SIMで一部機種を使っている人が、音声通話を利用できなかった。復旧したのはAプランが2月12日0時30分頃、DプランとSプランが2月12日1時30分頃。
データ通信の障害件数は、Aプランが最大約29万件、DプランとSプランが最大約50万件で、音声サービスの障害件数はAプランの最大27万件だった。
障害の原因は、キャリアのネットワークに接続する装置「PGW(Packet Data Network Gateway)」にて偶発的な異常(メモリーエラー)が2件同時に発生し、機器の一部が再起動したことで、ユーザーとの接続が一部切断されためだと同社は説明する。
これにより、ユーザー情報を管理するサーバへの再接続要求が大量に発生し、処理が集中したことで障害につながった。復旧にあたり、PGWから上記サーバへのルートを切り離し、一時的にサーバを経由しないルートに変更することで混雑を回避させた。
今後の対策として、PGWからサーバへの再接続処理に関する負荷の検証を実施し、サーバへの入力信号(新規接続要求)に対して適切な制限しきい値を設定することで、混雑を回避するとしている。
今回の通信障害は、総務省令で定められている「重大な事故」に該当し、オプテージは3月11日に障害の詳細を総務省に報告しているとのこと。総務省令で定める重大な事故とは、通信サービスが停止または品質を低下させた事故のことで、キャリアやMVNOなど緊急通報を取り扱うサービスは、障害が「1時間以上続き、影響数が3万人以上」だと該当する。
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