「3G終了」へのカウントダウン 携帯電話販売店では何が? ケータイユーザーはどう動く?:元ベテラン店員が教える「そこんとこ」(2/2 ページ)
NTTドコモがFOMAのサービス終了を予告したことで、「3Gサービスの終了」に注目が集まりました。とりわけ、3Gケータイを使っているユーザーにとっては死活問題ですが、携帯電話の販売現場はどうなっているのでしょうか。
そろそろ3Gケータイは「潮時」?
当然、スタッフはお客さまと話をしながら手続きをしていく訳ですが、こんなことを話すユーザーもいるようです。
今使っているケータイが壊れたら、スマホを選ぶしかないと思っていたんですよね。(ケータイでは)利用できないサイトが増えているので。不便を感じることも多くなり、そろそろ「潮時」だと……。
確かに、3G通信サービス終了に先駆けて、ケータイ向けのアプリの配信やオプションサービスの提供を終了する動きが加速しています。例えばauは2018年3月31日をもって「EZアプリ」の配信を終了しており、それに伴いEZアプリを用いるサービスの提供も終息しています(参考リンク)。
「公式サイト」と呼ばれた月額課金制のサイトも、ケータイユーザーの減少に伴いサービスを終了するか、スマホ向けサービスに絞り込んだものも多数あります。セキュリティ方式のバージョンアップに伴い、ケータイでは接続できなくなったWebサイトも少なくありません。3Gケータイを「使いたくても使えない」状況になりつつあるのは確かです。
3Gケータイユーザーは「備え」を
スタッフから話を聞くべく幾つかの店舗を回る中で、「お使いのガラケーが使えなくなります」という訴求をしている店舗もありました。サービス終了は数年先なのに、それこそSNSなどで見られた反応と同じく、明日にでも使えなくなるかのようなアピールです。
電話とメールは使えても、3Gサービス、特にケータイを便利に使うために用意されたサービスが既に終了するか、終了が間近であることを考えれば、このような訴求方法を「間違いだ」とも言い切れませんし、ユーザー自身がそう考えるのも無理はないかもしれません。
筆者自身も、3Gサービス全盛期、もっといえばケータイ全盛期に青春時代を過ごした1人であり、終わりが見えていることには大きな寂しさを覚えています。しかし、元販売員の立場としては、少し焦るくらいの気持ちで、4G端末(あるいは5G端末)に買い換えてほしいとも思います。スタッフの話にもあった通り、使っている端末が壊れてしまうと、買い換えた際に大切なデータを新しい端末に移すことが困難になるからです。
各社の3Gサービスの終了が近づいたときに、最低限の電話やメールを満足に利用できるかも保証はありません。買い換えの特需が出てくる頃に、満足できる機種の在庫がないことも考えられます。
サービス終了まで最短で2年、最長で6年という時間は、余裕を持って次に使うケータイやスマホを選べる期間でもあります。ギリギリになって考えるのではなく、今から考えて相談し、次のケータイやスマホを選んでほしいと思います。
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