「Xperia 1 II」レビュー 映像・音楽・ゲームの体験に満足も、カメラはユーザーを選ぶ?(1/5 ページ)
Xperia初の5Gモデル「Xperia 1 II」がauとドコモから発売された。21:9の画面サイズを持つ本機だが、その使い勝手はどのように進化したのだろうか。また気になるカメラ機能についても詳しく解説する。
Xperia初の5Gモデル「Xperia 1 II(エクスペリア ワン マークツー)」がドコモ、auから販売された。最新スマホを求める人にとって、5G対応かつソニー製のXperiaは待ちに待ったモデルだろう。
新しいXperiaの象徴ともいえる21:9の4K動画にも対応した縦長ディスプレイに加えて、カメラや処理性能を強化。イヤフォンジャックやワイヤレス充電など、前モデルのXperia 1では非搭載だった実用機能も追加された。
5G対応や性能だけでなく、実用性も大幅に向上した最新モデルXperia 1 IIの実際の使い勝手について詳しく見ていこう。
Xperia 1 IIの特徴をおさらい
最大の特徴は、縦長21:9の6.5型有機ELディスプレイ(1644×3840ピクセル)と、フロントステレオスピーカーだ。動画配信サイトでも増えてきた映画などのシネマスコープ4K HDRの映像をほぼ全画面で快適に楽しめる他、2つのアプリを同時に表示できるマルチウィンドウも使いやすい。
背面には超広角16mm、望遠70mm、標準(広角)24mmの1220万画素トリプルレンズカメラと、3D iToFセンサーを搭載。ツァイスレンズを含め、ソニーの一眼デジタルカメラαシリーズを意識した仕様だ。
撮影アプリも標準のカメラアプリとは別に、ソニー製デジカメ風の撮影アプリ「Photography Pro」(購入後のアップデートで追加)と、業務用ビデオカメラVENICE風の映像撮影アプリ「Cinematography Pro」を搭載する。製品名の「Xperia 1 II」も、ソニーのデジタルカメラ「RX100VII」や「α7 III」などの命名方法と共通した部分がある。
サイズは約72(幅)×約166(高さ)×約7.9(奥行き)mm、重量約181gと、前モデルのXperia 1と比べて、多機能化しつつも、ほぼ同じサイズと重量を維持した。大画面なので縦方向にやや長いが、スマホを使いこなしている人にとっては、縦長画面の便利とのバランスを考えると納得できるサイズ感だろう。大きめの手ならギリギリ片手親指操作もできる。側面は角を丸めた平面になっており、薄い金属の延べ棒を持っているような感覚だ。
カラーはドコモとauともに、背面ガラスパネルの光沢が美しい、ブラックとホワイトを用意。ドコモのみ用意されるパープルは、角度によって異なる色合いが上品だ。
前モデルXperia 1に重ねてみた。サイズ感はほぼ同じ。Xperia 1 IIは側面が角に丸みを持たせた平面となっており、Xperia1の全体的に丸みを帯びた形状とは異なった風合いを持つ。また、Xperia 1では底面にあったスピーカーが移動し、フロントステレオスピーカーとなった
Xperiaファンにとって特にうれしい機能が、電源と指紋認証センサーを一体化したボタンの復活だろう。フラグシップモデルとしては2017年発売のXperia XZ1以来の復活となる。現状、スリープ解除の操作と同時に指紋でロック解除できる仕組みは使いやすい。
ただ、今どきのAndroidスマホとしては珍しく、顔認証には対応していない。自宅などマスクを装着していない状況では顔認証が楽なので、他社製品と比べると不便に感じる。ディスプレイ内蔵の指紋センサーも考えられなかったのか? という疑問も残る。
イヤフォンジャックも復活した。詳しくは後述するが、ゲームプレイやビデオ会議で便利な機能だ。充電はワイヤレス充電に改めて対応。USB Power Deliveryによる、最短30分で約50%の急速充電にも対応している。
この他、防水(IPX5/IPX8)、防塵(じん)(IP6X)や、おサイフケータイ、NFC、microSDスロットに対応。付属のアンテナを装着すればフルセグとワンセグも視聴できる。Wi-FiはWi-Fi 6(IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax)に対応した。
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