J.D.パワーのコード決済満足度調査、総合1位はau PAY
J.D.パワーは、3月30日に2021年QRコード・バーコード決済サービス顧客満足度調査の結果を発表。継続意向・増額意向・推奨意向といったロイヤルティは過去最高となり、日常生活への浸透が伺える。
J.D.パワーは、3月30日に2021年QRコード・バーコード決済サービス顧客満足度調査の結果を発表した。調査時期は2月上旬でインターネット上の実施となり、調査対象は直近3カ月以内にQRコード・バーコード決済サービスを利用した20〜60代男女3000人。
調査では総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価をもとに1000ポイント満点で総合満足度スコアを算出。ファクターは総合満足度に対する影響度が大きい順に「決済手続き/管理」「キャンペーン/ポイントサービス」「利用できる店舗・ウェブサイト」「セキュリティ/不正利用防止対策」「アプリのアカウント設定」となる。
今回で4度目となる調査では「継続意向(今後も続けて利用したい)」「増額意向(利用金額を増やしていきたい)」「推奨意向(家族友人・知人などに勧めたい)」と定義しているロイヤルティが過去最高になった。ファクター別に見ると、利用できる店舗・ウェブサイトと決済手続き/管理が過去3回を上回る最高の評価で、QRコード・バーコード決済サービスが日常生活に浸透してきたことが伺えるとしている。
キャッシュレス決済サービスと紐づいた銀行口座からの不正引き出しや、不正アクセスによる情報流出が報告されたこともあり、セキュリティ/不正利用防止対策のファクターは他のファクターに比べて満足度水準が低い。また、セキュリティ/不正利用防止への取り組みに対して「見聞きしたことはない」利用者が38%となり、セキュリティ/不正利用防止対策の強化と取り組みの情報発信が重要だとしている。
アプリの決済画面を表示するまでにかかる時間を「遅い」「やや遅い」と感じている利用者は44%、QR/バーコードを読み取って決済完了するまでにかかる時間が「遅い」「やや遅い」と感じている利用者は25%に。動作スピードが遅いと感じた場合の総合満足度は速いと感じた利用者に比べ低いため、アプリの動作スピードは顧客満足度に影響を与えるとしている。
総合満足度ランキングは、セキュリティ/不正利用防止対策のファクターで最高評価の「au PAY」が1位。2位はキャンペーン/ポイントサービスのファクターで最高評価となった「d払い」で、3位は決済手続き/管理と利用できる店舗・ウェブサイトが最高評価の「PayPay」となった。
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