検索
まとめ

ドコモ「ギガプラン」と「ahamo」を比較 移行する際の注意点は?

大手キャリアが提供しているオンライン専用プランでは、利用できるサービスを限定することで、割安な基本料金を実現している。本稿では、NTTドコモの「ギガプラン」に該当する料金プランと、オンライン専用プランの「ahamo(アハモ)」の内容を比較。料金差や利用できるサービスに違いについてまとめた。

Share
Tweet
LINE
Hatena

 大手キャリアが新たに提供する「オンライン専用プラン」が安いと話題だ。今春こそ料金プランの見直しをしようと決意している人も多いことだろう。一方、オンライン専用プランでは、利用できるサービスを限定することで、割安な基本料金を実現している点に注意したい。本稿では、NTTドコモの「ギガプラン」に該当する料金プランと、オンライン専用プランの「ahamo(アハモ)」の内容を比較しつつ、どんな違いがあるのかを、改めて整理したい。

基本料金はahamoの方が割安

 ギガプランとは、NTTドコモが「5Gギガホ プレミア」「5G ギガホ」「5Gギガライト」「ギガホ プレミア」「ギガホ」「ギガライト」の総称として使っている呼び名だ。料金体系の異なる複数プランを含む。

 中でも注目したいのは、4月から提供されている「5Gギガホ プレミア/ギガホ プレミア」である。同プランの通信量は、海外ローミングなどの一部例外を除いて無制限。基本料金は、従来提供されていた「5Gギガホ/ギガホ」よりも安い。例えば、5Gギガホ プレミアは月額7315円(税込み、以下同)で、3GB以下の通信で済んだ月は割引が適用され5665円になる。

 「みんなドコモ割」(3回線以上)で−1100円、「ドコモ光セット割」で−1100円、「dカードお支払割」で−187円。これらを全て適用すると、月額4928円、3GB以下の月が3278円まで下がる。

 一方で ahamoは月額2970円で月20GBのデータ通信を利用できる。各種割引特典は対象外なので、割引を適用するといくらになるといった煩わしい計算はしなくて済む。料金体系はシンプルだ。

 月に40GBも50GBも通信するヘビーユーザーの場合には、5Gギガホ プレミア/ギガホ プレミアがおすすめだが、10〜20GBで十分に事足りるという人には、ahamoは割安な選択肢として魅力的だ。

ahamo
ギガプランとahamoの基本仕様を比較

 通話料に関しては、ギガプランを契約していると、「ファミリー割引」の特典が適用され、家族間通話が無料になる。電話番号を使った音声通話で家族間の連絡をとっている場合には重要だ。ahamo契約者はこの特典が適用されず、家族間通話が無料にならない点に注意したい。代わりに1回につき5分間の通話が無料になるという特典が標準付帯される。

キャリアメールだけじゃない 利用できないサービスは?

 冒頭でも述べた通り、提供されているサービスの違いには、注意したい。ギガプランでは当たり前のように使えていたサービスが、ahamoでは提供されておらず、プラン変更に伴って使えなくなるからだ。特にキャリアメール、留守番電話、Apple Watchの3つについては必ず確認しておきたい。

 まず、ahamoでは「〜@docomo.ne.jp」のメールアドレス、すなわちキャリアメールが使えない。アカウントとしてこうしたアドレスを使っている場合には、乗り換え前に再登録をする必要が出てくる。

 続いて、留守番電話などのサービスが提供されない。今どき、SNSでつながっている相手ならLINEやFacebook Messengerなどのチャットで連絡できるので問題ないだろうが、そうでない相手からの連絡に対応しにくくなる。

 GPS+CellularモデルのApple Watchで通信サービスを利用するために必要な、「ワンナンバーサービス」も、ahamoでは提供されない。そのため、Apple Watchでモバイル通信を利用したいという人には、ahamoはオススメできない。

 その他には、ahamoでは、キッズケータイなどのGPS機能をつかって子ども居場所を確認できる「イマドコサーチ」が使えなかったり、携帯料金との合算支払いができる「spモード コンテンツ決済サービス」の対象から「dメニュー掲載コンテンツ」が外れていたりと細かい差異も存在する。

ahamo
ギガプランとahamoのサービス対応を比較

申し込みやサポートの違いをチェック

 契約できる対象や、申し込み場所、サポート体制などにも違いがある。まず、契約者については、ギガプランでは「中学生以上の個人と法人」が対象だが、ahamoでは「20歳以上の個人」となる。ahamoでは法人が対象外となる他、20歳未満で利用する場合には、20歳以上の者が契約者になる必要があり、実際に使う未成年者は「利用者」として登録することになる。そのため、未成年者が契約しているギガプランからahamoへ移行したい場合には、事前に名義変更をする必要が出てくる。

 支払い方法についても違いがある。ギガプランでは口座振替、クレジットカード、請求書支払いなどを選択できるが、ahamoでは請求書支払いに対応しない。ドコモを使っていて請求書支払いを選択している場合には、口座振替によるお支払いかクレジットカード払いへの変更手続きが必要になる。

 申し込み場所については、ahamoでは公式サイトからのオンライン手続きに限定される。ドコモショップや量販店のカウンター、電話窓口(ドコモ・インフォメーションセンター)などは利用できない。契約後の相談窓口についても、ahamoはチャットサポートのみとなる。

 端末が故障した場合も、ahamoはオンライン修理受付サービスのみでの対応となる。一方のギガプランでは、オンライン対応に加え、ドコモショップへの持ち込みや電話窓口対応も選択できる。こうしたサポートの手厚さはメインブランドならではのメリットといえる。

ahamo
ギガプランとahamoの申し込みやサポート体制などを比較

【訂正:2021年4月15日15時00分 初出時に、表にてahamoのオンライン修理受付サービスを非対応としていましたが、正しくは対応しています。おわびして訂正致します。】

 まとめると、「よく分からないから or 何かあったら、ドコモショップに駆け込もう」という手段はahamoでは使えない。本項で説明したような違いを理解したうえで、それでも安くなる方がうれしいという人に検討してほしいプランだ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る