「Galaxy S21 Ultra 5G」のカメラを試す 1億800万画素、光学10xズームはまさに“ウルトラ”だ:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(3/3 ページ)
サムスン電子が4月に発売したAndroidスマホ「Galaxy S21 Ultra 5G」は、まさに"ウルトラ"と言うべき性能のスマホだ。特に最大100xの望遠機能や1億800万画素で撮影できる機能が魅力で、「カメラはスマホだけ」という人には間違いなくインパクトがある。
人物も料理もきれいに
つい望遠の話になっちゃうけれど、そればかりでもいけないので人も撮る。ビューティー機能はオンにし、デフォルトのパラメーターのまま使ってみた。常夜灯の下の空間が面白かったのでのぞき込む感じで。HDRが仕事してくれて、すごくいい明るさに。
ここで3x望遠。3xにあたる72mm相当はポートレートにちょうどいい感じの焦点距離。これだけぐぐっと寄れる。
美肌具合もほどよい。ポートレートモードでは広角カメラと3xの望遠カメラを選べる。
自撮用インカメラは何と4000万画素。4画素を1つにまとめて使うので、撮影画像は1000万画素相当となる。
続いて料理。お皿にぐぐっと寄って撮ろうとしたら、右下に黄色いアイコンが出て「フォーカスエンハンサーがオンになりました」という。これ、料理に限らずある程度以上近づいて撮ろうとすると、カメラが自動的に超広角に切り替わる機能。そっちの方が近距離に強い構造になってるからかと思う。超広角カメラを使い、広角カメラの画角で撮るという感じだ。
で、料理写真はすごくいい。白い皿に乗っていてもその白さに露出が影響されず、ちょうどいい明るさで鮮やかに撮ってくれる。
すばらしい。暗い場所でのクオリティーも高い。こちらは夜の団地で見かけたカワサキのNinja。カッコよかったのでつい撮ってしまったが、ノイズも少なくすごくきれいだ。
そして、夜景にはナイトモード。通常の写真モードのままでも一定以上の暗さになるとナイトモードと同等の撮影をしてくれるし、手動でナイトモードに切り替えて撮ってもいい。これはナイトモードで撮ったもの。ノイズも少なく、白トビと黒つぶれを抑え、なんてことない暗い住宅街も華やかな夜景にしてくれる。
動画はS21+ 5Gと同様にディレクターズビューを搭載。ディレクターズビューでは超広角、広角、3x望遠の3つのカメラを使う。
動画は最高で8K/24fps。8K時は1億画素の広角カメラ固定。使うカメラを選んで撮れるのは4Kまで。10xの望遠で4K動画を撮れるというのは、なかなかたまらない。
そんなわけで、Galaxy S21 Ultra 5Gはカメラ機能もウルトラなのだった。ポイントは望遠カメラを3xと10xの2つ搭載したこと。いきなり10xだと広角カメラとの間が開きすぎていて使いづらい。間に3xを入れたことでスムーズになり、10x望遠の立ち位置が明確になったのがいい。
日常の撮影は超広角から3x望遠で普通のスマホカメラとして使い、いざというときは10xに切り替えて今までのスマホでは撮れなかった望遠撮影を楽しめるので、撮影の幅がウルトラって感じなのである。10xの光学望遠はひと味違う。
超広角から望遠まで、近くのものから遠くのものまで一番幅広く撮れるスマホカメラがこれだ、といっても過言じゃないわけで、S21+ 5GとS21 Ultra 5Gで迷ったら、取りあえずカメラ機能重視で行くならUltraである。まあ高いけどSペンが使えるとか基本性能が上がっているとか、総合的に見たらこっちを選んで損はあるまい。
(モデル:長谷川実紗)
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