シャープが「AQUOS R6」発表 ライカ印の1型センサーカメラやPro IGZO OLEDを搭載
シャープがスマートフォンAQUOSの新機種「AQUOS R6」を発表した。ライカとカメラ共同開発し、1型の大型センサーを採用している。ディスプレイには、IGZOの特徴を持った有機ELを採用。1Hz〜240Hzの駆動速度を自動で切り替えられる。
シャープが5月17日、スマートフォンAQUOSの新機種「AQUOS R6」を発表した。6月中旬以降の発売を予定している。国内キャリアではNTTドコモとソフトバンクが取り扱う。
AQUOS R6は、5Gに対応した同社のフラグシップモデル。最大の特徴は、ライカ(Leica)と共同開発したカメラを搭載していること。ライカと2020年3月に協業を開始し、センサー開発からレンズ設計、画質調整までを同社が監修している。
スマートフォンとしては最大級となる1型センサーと、ライカの「Summicron(ズミクロン)」7枚レンズを搭載している。デジタルカメラにも使われる大型のセンサーを搭載することで、集光量や解像感、ボケ味を向上させ、カメラ性能の底上げを目指した。1/2.55型センサーを搭載していた先代の「AQUOS R5G」よりも5倍大きくなり、暗所でのノイズは40%低減できるという。
背面に搭載しているカメラは2020万画素CMOSの1つのみだが、F値が1.9mm、焦点距離が19mmを実現することから、広角から望遠までひずみを抑えた撮影ができるとしている。焦点距離は超広角の19mmから標準の24mm、望遠6倍の152mmまでをカバーする。
さらに、スマートフォンのカメラが得意とするコンピューテーショナルフォトグラフィー(デジタル画像処理技術)を組み合わせることで、デジタルズームで撮影した際も輪郭の細部まで緻密に再現し、夜景もノイズを抑えたダイナミックレンジの広い描写ができるよう調整した。環境に応じて最適な画質で撮影できる「AIオート」はもちろん、夜景撮影時には「スーパーナイトモード」を利用できる。また、暗所でも正確に被写体を捉えられるようレーザーAFも備えており、iToFセンサーが被写体までの距離を算出する。インカメラは1260万画素CMOS。
ディスプレイは、約6.6型のワイドUXGA+(1260×2730ピクセル)のPro IGZO OLEDを搭載。省エネ性能の高いIGZOの技術を有機ELに応用したものとなる。表示コンテンツによって1Hz〜240Hzの駆動速度を自動で切り替えることで、高い省エネ性能と滑らかな表示の両立を目指した。有機ELで1Hz〜240Hzの自動切り替えを実現したのはスマートフォンでは世界初(シャープ調べ)とのこと。
従来のハイエンド機と同様、10億色の表示に加え、有機ELによって最大2000ニトの輝度や2000万対1のコントラスト比を実現することで、シャープは「AQUOS史上最高画質」をうたう。
指紋センサーは、Qualcommの技術(Qualcomm 3D Sonic Max)による3D超音波式のセンサーをディスプレイに内蔵している。同じくディスプレイ内蔵の指紋センサーを搭載していた「AQUOS zero2」と比べて、認証速度は2倍に向上した。さらに、超音波式指紋センサーとしては世界最大(シャープ調べ)、AQUOS zero2比で11倍の検出エリアを確保したことで使い勝手も向上。2本指での認証にも対応している。
プロセッサはSnapdragon 888、メインメモリは12GB、内蔵ストレージは128GBを備え、最大1TBのmicroSDも利用できる。スマートフォンAQUOSとしては最大容量となる5000mAhのバッテリーを内蔵している。IP68の防水・防塵(じん)やおサイフケータイにも対応している。ワンセグとフルセグには対応していない。
サイズは約74(幅)×162(高さ)×9.5(奥行き)mm、重量は約207g。カラーはブラックとホワイトの2色展開。OSはAndroid 11をプリインストールしている。
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