楽天モバイルが7月1日から契約約款を改定 180日以上利用のない回線を利用停止(条件あり)
楽天モバイルが、Rakuten UN-LIMIT VIの1回線目(月額0円から使える契約)について、180日間全く利用しない場合に利用停止できるように契約約款を変更することになった。停止前には予告も行われる。【追記】
楽天モバイルは7月1日から、キャリア(MNO)サービスの契約約款の一部を改訂する。これにより、一定の条件を満たす180日間利用のない回線について、同社は事前予告をした上で利用停止できるようになる。
【追記:19時10分】今回の約款改定について、楽天モバイル広報部に質問した内容とその回答を追記しました
利用停止は「当社(楽天モバイル)の別途指定する1の回線が、連続する180日間において、全く使用されていない場合」に行われる。「別途指定する1の回線」は、7月1日時点では「Rakuten UN-LIMIT VI」の1回線目、つまり月額0円から利用できる契約のみが該当する。
月間通信容量が1GB以下の場合、1名義1回線に限り同プランは月額0円(無料)となる。そのため、全く通信をしなくても契約を維持できる、いわゆる「塩漬け」も可能だ。
しかし、0円で利用する契約者にもコストは発生することから、楽天モバイルの三木谷浩史会長(楽天グループ社長)は「どこかのタイミングでやめていただく(強制的に解約する)ことになる可能性もあります」と明言していた。
利用停止は「電気通信番号の効率的な使用」のため
今回の契約約款変更について、楽天モバイル広報部に疑問点を質問してみた。体裁を整えた上で、回答を掲載する。
―― 今回の約款改定の目的を教えてください。
楽天モバイル 電気通信番号の効率的な使用の観点から、このような取り決め(180日間全く通信しない場合の利用停止)を設けることになりました。
―― 改定後の約款にある「当社(楽天モバイル)の別途指定する1の回線」の「別途指定する」は、どうやって指定するのでしょうか。
楽天モバイル 弊社の通信サービスの「重要事項説明」(PDF形式)の「02-B プラン料金1回線目」に記載されているプラン(契約)が対象となります(筆者注:「プラン料金1回線目」は、1名義1回線限りの月額0円で始まる料金を定義している)。
―― 約款の改定で利用停止の対象となる回線の条件を改めて教えてください。
楽天モバイル広報部 現行の契約約款では、楽天グループの提供するサービスの利用約款などに停止した場合に事前予告をした上で弊社回線の利用を停止する場合があります。今回の改定では、180日間全く利用していない回線も利用停止の対象に加えます。この場合も、停止前の事前予告は実施します。
―― 予告はいつ、どのような方法で行うのでしょうか。
楽天モバイル広報部 具体的な方法はまだ決まっていませんが、SMSやメールなどを使ってお伝えすることを想定しています。
関連記事
- 「月額0円から」でも大丈夫? iPhone効果は?――楽天グループ2021年度第1四半期決算説明会
楽天グループが2021年度第1四半期決算を発表した。モバイル事業(楽天モバイルなど)単体では、基地局設置の前倒しなどが響いて約611億円の赤字となっているが、Rakuten UN-LIMIT VIの課金開始やiPhone取り扱いなどをてこに、収入増を目指す。 - 携帯各社が「電話リレーサービス料」に関する方針を発表 2021年度は7月から7カ月間徴収へ
7月から公的制度としてスタートする「電話リレーサービス」の利用料負担について、携帯電話事業者が相次いでWebサイトなどで告知を開始した。基本的にはユーザーへの負担を求めることになるが、楽天モバイルでは一定の条件を満たす契約はユーザーへの負担を求めない。 - 3G終了が絶好の機会 楽天モバイルが「プラチナバンド」再分配に意見表明
楽天モバイルが、1GHz以下のいわゆる「プラチナバンド」の再配分に関する同社の意見を表明した。楽天モバイルは他社よりも総トラフィックが大きく、2023年には周波数の逼迫(ひっぱく)度合いが他の3社を超える可能性があるという。同社は、3Gサービスを終了するタイミングが再配分のいい機会だと捉えている。 - iPhone版「Rakuten Link」アプリが6月15日から仕様変更 アプリを使わない相手との電話やSMSに注意
iPhone(iOS)版の「Rakuten Link」アプリが、6月15日から仕様変更されることになった。同アプリを使っていない電話からの着信やSMSの送受信に、同アプリを利用できなくなる。海外で利用する場合の仕様にも変更がある。 - 日本郵政と楽天が資本・業務提携 郵便局に楽天モバイルの基地局や申し込みカウンターの設置も
日本郵政、日本郵便と楽天が3月12日、資本・業務提携に合意したことを発表した。2者のアセットを組み合わせることで、オンラインとオフラインで新たな価値創造を図っていく。郵便局内のイベントスペースに楽天モバイルの申し込みカウンターを設置していく。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.