富士山頂5G化やライブ配信を実施! 「コロナ禍」の登山問題に取り組む御殿場市とKDDI(3/3 ページ)
静岡県御殿場市とKDDIが、共同で富士登山に関する取り組みを実施することになった。その舞台となる「Mt.FUJI TRAIL STATION(トレステ)」において、両者が取り組みの狙いを説明した。
トレステを拠点に富士山観光を開拓する御殿場市
御殿場市の若林洋平氏市長は、今回の取り組みについて「コロナ禍における新しいスタイルの富士登山について、情報発信と安全対策を含めた啓発が重要」と語る。具体的には、以下の4つに重点を置いて取り組んでいるという。
- 登山の十分な準備の「安全啓発」
- ごみやトイレ対策を含めた「環境保全」
- 自然環境を知り守る「教育活動」
- 御殿場の新たな魅力を知ってもらう「情報発信」
トレステは、これらの啓発を目的として設置された拠点だ。御殿場口から富士登山やハイキングをする人に加えて、御殿場口周辺を走るランナーや自転車の利用者からも人気を集めているという。
KDDIとの取り組みも、「無料Wi-Fiや翻訳サービス、ドローンを用いた遭難などの事故対策など頼りにしている。今年度は情報発信に加えて、特に安全面の啓発を含めてタッグを組んで取り組んでいきたい」と語った。
今年は富士山が開山し、登山も可能になった。アウトドアのレジャーとして登山を楽しみたい人もいるかもしれない。だが、コロナ禍の現状では、従来と比べて非常に慎重な登山計画と情報収集、体調管理、体力づくり、感染防止対策が求められる。
登山を考えている場合は必ず、富士登山オフィシャルサイトの「Withコロナ時代の新しい富士登山マナー」や混雑情報などの情報を収集し、体調不良や遭難などの事故を防ぐよう努めよう。
今回のKDDIと御殿場市の取り組みのように、今年は体力づくりも兼ねて富士山のハイキングコースを楽しむ、富士山を映像で楽しみつつ知識を得るのもいいだろう。近年は富士山登山に関する情報発信が充実しているので、スマホやPCでこれらの取り組みを調べつつコロナ過を意識した富士山の楽しみ方を見つけよう。
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