「iPhone SE(第3世代)」と「iPhone 12 mini/13 mini」を比較 今買うならどれ?(2/5 ページ)
Appleは3月18日、新型スマートフォン「iPhone SE(第3世代)」を発売する。前世代モデルのフォルムを踏襲しつつ、初めて5Gに対応した。一方で、iPhoneの現行ラインアップには、5G対応でサイズ感の近い小型モデル「iPhone 12 mini」「iPhone 13 mini」もあるので、3機種を比較した。
最も大きな差はTouch IDの搭載
使い勝手で顕著に違うのは、生体認証機能の対応状況だ。iPhone SE(第3世代)はiPhone 5s以来のTouch ID(指紋認証)を継承している。コロナ禍でマスクを着用する機会が増える中では、指紋認証の方が使い勝手が良いと感じる人も多いだろう。
一方のiPhone 12/13シリーズは顔認証のFace IDを備えている。マスク着用時に使いづらい点はFace IDの大きな弱点となっていた。ただし、これは次期アップデートのiOS 15.4で「マスク着用時のFace ID」に対応することで、克服されるだろう。iOS 15.4は3月14日週に配信予定となっている。
防水防塵(じん)は、新型iPhone SEがIP67相当、iPhone 12/13シリーズがIP68相当。防水の等級は12/13シリーズが上回るが、性能を担保する水深が1m(IP67)か6m(IP68)かの違いなので、実仕様では差を感じることはないだろう。
ワイヤレス充電はどちらもQi対応。iPhone 12/13シリーズは加えてマグネット端子の独自規格MagSafeをサポートする。
外部端子はどちらもLightningで、有線ケーブルとしての通信速度はUSB 2.0相当。イヤフォンジャックはいずれも非搭載だ。
ディスプレイ性能は12/13 miniが上回る
iPhone SEは2017年の設計を引き継いでいるだけあって、画面サイズは4.7型と小さめだ。Retina HDディスプレイと名付けられた750×1334ピクセルのIPS液晶ディスプレイを搭載する。仕様を見る限り、前世代機のiPhone SE(第2世代)やiPhone 8とまったく同等だ。
iPhone SEのアスペクト比は16:9で、縦長化が進む近年のスマホの中としては、縦幅は短めな部類に入る。Face ID搭載のiPhoneと異なり、画面の切り欠き(ノッチ)がないすっきりとした形状だ。
一方、iPhone 12 mini/13 miniは5.4型のSuper Retina XDRディスプレイ(有機EL)を搭載する。前面の外周をディスプレイが覆う形状で、解像度は1080×2340ピクセルとなっている。iPhone SEのIPS液晶と比較よりも色表現に優れており、特にiPhone 13シリーズは明るい屋外での表示性能にも秀でている。
オーディオ再生の性能はiPhone 12/13シリーズが上回っている。映像再生ではサラウンド音響のDolby Atmos規格に対応している他、Apple製イヤフォンで立体感のある音響を体験できる「空間オーディオ」もサポートしている。
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