“電話しか使えない”70代の母親が「スマホ教室」に半年間通った結果(2/2 ページ)
筆者の母からは、毎月1〜2回の頻度で電話がかかってきます。ここ最近母から聞かれることが多いのが「スマートフォンの使い方」についてですが、最近はソフトバンクショップで開かれるスマホ教室に通っているそうです。
スマホ教室に参加してできるようになったこと
花をカメラで撮影して花の名前を調べること、息子が出演しているYouTubeを見ること、など。半年のスマホ教室のレッスンで70代の母ができるようになったこと(多少なりとも使えるようになったこと)を列挙すると、
- Google マップ
- Google検索
- 天気予報
- 防災速報
- 乗り換え案内
- 写真撮影
- YouTubeで動画を検索
- 音量、画面の明るさ設定
- LINEスタンプ
- radiko
- ABEMA
といったように、「電話だけしか使えなかった」ころと比べると、できることが格段に増えています。スマートフォンを使っていて、特に楽しいのは「花をカメラで撮影して花の名前を調べること」「息子(筆者)のYouTube動画を視ること」「息子(筆者の兄)の公演情報、画像を調べること」だそうです。
一方、スマートフォンを使っていて困っていることは「アプリを終了できない(アプリを止められない)」「さまざまな通知が来るが、その意味が分からない」「友人、知人からの連絡とドコモからの案内の通知音の区別がつかない」「有名企業の名をかたったところから怪しいメールが来る」といったものです。さらに、「スマホ教室でメモした内容を、家に帰って見直してもさっぱり分からない」といったように、スマホ教室で習ったことを一度でマスターすることも、難しいようです。
有料サービスを勧められたことは一度もない
筆者も店舗勤務のころ、スマートフォンの使い方を聞きに来た方に、有料サービスやSDメモリカードなどのアクセサリーをお勧めしていました。ですので、講師の方もスマホ教室に来た母に対して、有料サービスをお勧めしたり、ドコモからソフトバンクへの乗り換えをお勧めしたりしているのではないか? と思っていました。
しかし、そういったことは一切ないようで、ソフトバンクの公式サイトにもある通り、商品購入の必要はありません。逆に「講師の方が、とても親切なのでドコモからソフトバンクに乗り換えてもよいかも」と、筆者に相談してくるくらいです。
毎月のスマホ料金が上がってしまった理由は?
最後に、母親の携帯料金が気になっていたので、My docomoからチェックして気づいたことをお伝えします。
YouTubeで動画を見すぎたのでしょうか? 母が契約しているプランはドコモのギガライト(2019年10月1日提供開始のギガライト)ですが、4月の料金を見てみると、しっかりと「ステップ2」の範囲にまで利用データ量は上昇しており、月額料金が高くなっていました。ギガライトステップ2の月額料金は4150円(税別)で、母の場合、ここから「みんなドコモ割(2回線)」で500円(税別)の割引、さらに「定期契約(2年)あり」で170円の割引が適用され3480円(税別)です。
母からは「YouTube動画は無料だって言ったじゃん!」と言われてしまいましたが、これもスマートフォンの操作を覚え、使えるアプリが増え、利用データ量が増えてくると起こりやすいことです。
まとめ
以上、ソフトバンクのスマホ教室に通っている筆者の母親からスマホ教室の体験談についてまとめてみました。スマホ教室に通うことは楽しく、日々できることが増えていくことも楽しいと母は言っていました。もし、遠方に住んでいるご両親がスマホ教室にへ行くことを検討しているようであれば、この記事を参考にしていただければと思います。
著者プロフィール
長野県出身。2009年「株式会社ディ・ポップス」に入社。NTTドコモ、au、ソフトバンクなどさまざまな通信キャリアを取り扱う携帯ショップ「TOP1」やワイモバイルショップにて11年間携帯電話の販売に従事。
現在はコンテンツマーケティング部署に所属。現場の経験を生かし、「携帯電話料金プランについて分かりやすい記事を書き、分かりやすく情報を発信する」をモットーに、日々売り場からの声や、最新の携帯電話に関する情報を収集し、記事の執筆にあたっている。
- スマホの料金プランに関する情報を随時更新→D-POPS スマホブログ
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