Pixel 7発売後でも「Pixel 6a」を買うべき理由 外観からAI、カメラまでをじっくり検証(2/5 ページ)
Pixel 6aの実力を検証しつつ、Pixel 7/7 ProやPixel 6/6 Proとの違いも紹介する。5万円台ながら、フラグシップと同じAI特化型プロセッサを搭載しており、今でも十分買いといえる。
重宝するPixel限定機能「自動文字起こし」「スナップショット」
Pixelシリーズにはいくつか特有の機能があるが、Pixel 6aもそのほとんどに対応している。スマートフォンの使い勝手をちょっと改善するような、かゆいところに手が届くタイプの機能が多い。いずれも、AI処理を効率的に行うTensorプロセッサの特徴を生かした機能となっており、多くの情報を外部に送信したり、膨大なデータ通信を行ったりすることはない。
「レコーダー」アプリは、その代表格だ。音声メモを取りながら、話された内容をリアルタイムで文字起こしを表示するというアプリだ。文字起こしの精度は、話の流れを把握できる程度には高い。専門用語や固有名詞が含まれた会話をそのまま文字にすることはできないが、文字起こしされたテキストから該当部分の音声を確認できる。
文字起こし機能自体は端末単体で動作するため、通信料はかからない。音声をクラウドストレージに保存して、PCから録音をチェックする機能も備えている。普段から録音する機会が多い記者や学生なら、ボイスレコーダーのためだけにPixel 6aを購入してもいいと思えるほど実用的な機能だ。
また、動画の音声を認識して字幕をリアルタイムで生成する「自動字幕起こし」も便利だ。日本語、英語やフランス語、イタリア語、ドイツ語の5カ国語をサポートしており、「翻訳した上で字幕表示する」ことも可能だ。元の音声が聞き取りやすいものなら、翻訳精度はそれなりに高く、海外の動画ニュースを日本語で表示して、大意を把握する程度なら十分に使える。
ロック画面やホーム画面に情報を表示する「スナップショット」機能は、地味ながら役立つ存在だ。例えばカレンダーの予定で場所を登録しておくと、当日に出発予定時刻とともに画面上に表示される。ライトを点灯しているときは「タップしてオフにする」ボタンが現れる。バッテリー残量が少ないときは残り時間の目安が示されるといった具合に、その時々に必要な情報が邪魔にならない形で表示される。複雑な設定なども不要で、自然と活用できる機能だ。
周囲で流れている音楽の曲名をロック画面に表示する「この曲なに?」機能も面白い。カフェのBGMなどで聞き流していた洋楽の曲名をさらりと示せるため、音楽に興味を持つきっかけにもなりそうだ。この機能はデバイス上のAI処理で、曲の特徴の一部をデータベースと照らし合わせる仕組みで、有名な曲ならオフラインで検索して曲名を表示できる。
映像や音楽の再生時にもAI処理が活用されている。周囲の環境音を認識する「アダプティブ サウンド」により、内蔵ステレオスピーカーの音響をより聞き取りやすく、クリアな音声にチューニングできる。
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