Googleが会話型AIサービス「Bard」発表、まずはテストユーザーに公開
米Googleは、2月7日に対話アプリ用言語モデル「LaMDA」を活用した実験的な会話型AIサービス「Bard」を発表。まずは「信頼できるテストユーザー」にのみ公開し、今後はGoogle検索へAIの新機能を追加するという。
米Googleは、2月7日に対話アプリ用言語モデル「LaMDA(Language Model for Dialogue Applications)」を活用した実験的な会話型AIサービス「Bard」を発表した。今後の一般公開に先立ち、まずは「信頼できるテストユーザー」にのみ公開するとしている。
Bardは幅広い知識と大規模言語モデルの能力、知性、創造性を組み合わせることを目指し、Webからの情報を活用して最新かつ質の高い応答を提供。例として「NASAのジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡による新発見を9歳の子供に説明すること」や「サッカー界のトップストライカーについて学ぶこと」などが可能になるという。
より多くのユーザーへの提供と多くのフィードバックを得るため、必要な計算力が大幅に少ない軽量バージョンのLaMDAを公開。外部からのフィードバックと内部テストを組み合わせてBardの回答が品質、安全性、現実世界の情報の根拠の高い基準(英語)を満たしていることを確認するという。
さらに同社はLaMDA、PaLM、Imagen、MusicLMなど最新のAIテクノロジーをGoogle製品に取り入れることを目指し、まずは検索での活用に取り組む。例えば、これまでGoogle検索では「ピアノの鍵盤の数は?」といった事実に基づいた迅速な回答が求められていたが「ピアノとギターのどちらが習得しやすいか」「それぞれどのくらいの練習が必要か」など、より深い洞察と理解を得る検索が増えてきている。
そこで今後はAIを活用し、Google検索へ複雑な情報と多角的な視点を分かりやすく整理できる機能を公開する予定。例えば「ピアノとギターの両方を演奏する人のブログ」「初心者として始めるための手順」など、関連するトピックについての詳しい説明などをまとめて分かりやすく表示する機能を追加する。
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