我が子が“迷惑動画”を投稿するとどうなるのか 親子で約束してほしい3つのこと:子どもとスマホの付き合い方(2/2 ページ)
飲食店やカラオケボックス、スーパーなどで迷惑行為を働いた動画がSNSやネットニュースで拡散されています。こうした迷惑動画に映されている人は、ほとんどが若者です。なぜ彼らは迷惑動画を投稿してしまうのでしょうか。
子どもと約束してほしい3つのこと
子どもが迷惑動画に関わってしまった場合、子どもだけでなく、家族全体の問題にもなります。子どもを守るためにはどうしたらいいのでしょうか。
まず、「迷惑行為をしないこと」は最も重要です。本人たちは友達同士のふざけっこのつもりかもしれませんが、深刻な事態に発展する行為です。我が子があんなことをするとは思えないと思っても、念のため話し合いをしておくといいでしょう。アルバイト中にふざけて動画を撮影する「バイトテロ」も多いため、アルバイトをしているお子さんにも話しておいてほしいと思います。
次に、「迷惑行為を撮影、投稿しないこと」も大切です。撮影者も迷惑行為をした本人同様に個人情報をさらされることがあります。場の空気があるので難しいかもしれませんが、撮影や投稿はせずに、むしろ迷惑行為を止める勇気を持ってほしいと思います。
さらに、「拡散しないこと」も約束しましょう。もし友達の投稿で迷惑動画を見ても保存せず、誰かに共有もしないようにしましょう。周囲の大人に相談する場合には仕方ないかもしれませんが、友達への共有は拡散へとつながっていきます。
また、知らない人の迷惑動画が回ってきたとしても、拡散しないように話しておきましょう。「こんなに悪いことをしているのだから炎上して当然」と正義感を持つ人もいるかもしれませんが、その時点では既に本人も反省しているでしょうし、周囲が対応しているはずだと伝えてください。拡散については私たち大人も加担せず、静観することを心掛けたいものです。
ひとたび迷惑動画が拡散してしまうと、現実世界では罪を償って一件落着しても、ネットには「デジタルタトゥー」として痕跡が残ります。全てを消そうとしても、あらゆる場所に画像や動画が残り続け、保存した誰かがアップロードすれば再度ネットに漂い始めます。法的措置を行っても、動画のありかを全て把握して削除まで持ち込めるとは考えにくいと思います。
これから進学、就職、結婚と、たくさんの人生の節目を迎えるたび、ネットに残ったデジタルタトゥーにおびえながら生きていくのは、あまりにもつらいものです。
「バカッター」と呼ばれる迷惑行為を収めた画像が問題になってから約10年がたちました。そのときは何も知らなかった子ども達が成長して、スマホを持ち始めています。迷惑動画を投稿するとどうなるのか、この機会に話し合っていただけたらと思います。
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