スマホの地図アプリがカーナビに早変わり ヘッドアップディスプレイ「HUD-2023」を試す(2/2 ページ)
スマートフォンを車内で使用したい人にとって、簡単に後付けできる「ヘッドアップディスプレイ」(HUD)は魅力的なアイテムだ。今回はネオトーキョーが2022年7月に発売した「HUD-2023」を使い、iPhoneをCarPlay経由で接続してナビゲーションを試してみた。
昼夜を問わずに視認性に優れている
実際にHUD-2023を試用してみたうえで、良かったのはスクリーンが見やすく、昼夜を問わずに視認性に優れていたというところだ。ナビゲーション機能など、ソフトウェアについては、CarPlayやマップアプリに依存するところなので、HUD-2023の評価というわけではないが、普段の生活圏内の移動ならば、特に問題なくナビを利用できた印象。特に、リモコンからSiriを起動して、音声コントロールによって、画面を注視せずに扱えたところは良かったと思う。
気になったのは、運転手以外からスクリーンが見えないこと。助手席からマップを確認したい場面などには、改めて角度調整をしなくてはならない。CarPlayの画面をのぞき込まれないという点で、プライバシー的にはいいのかもしれないが、家族で連携しながら運転したいような場面は不便かもしれない。運転手だけが地図を把握できればいいという場合に向いているアイテムだろう。
ちなみに、FMラジオを使わずに、カーオーディオとワイヤレス接続しながら、HUDでナビゲーションをしてもらうといった使い方も試してみた。ただし、接続がやや不安定だった印象なので、こうした使い方は推奨しない。もし不慣れな高速道路の分岐のようなタイミングで、ナビゲーションが落ちたらと思うと怖いので、マニュアルに従った運用をしてほしい。また、通常使用でも、接続の安定性に心配があるという場合には、有線接続も活用できるようにしておくといいだろう。
まとめると、筆者としては、車に既にカーナビが備わっている人にとって、わざわざHUDを後付けする必要はさほどないと思った。一方、カーナビが備わっていない車両で、スマートフォンのナビゲーションを利用したいと考える人にとっては、なかなか面白いアイテムだと感じる。導入・設置もそこまで難しくないので、検討してみる価値はあるだろう。
なお、HUDのマニュアルを熟読しながら、セッティングするにはある程度時間がかかる。設置は余裕のあるタイミングで行うことを勧めたい。
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