「スマホ冷却グッズ」を真夏日に試す 本当に温度は下がる? 屋外でポケモンGOは快適?(1/3 ページ)
気温の高い日が続いている。人間にも電子機器にも厳しい気候だ。特に、いつも持ち歩くスマホを効果的に冷やしながら使うにはどうすればよいのか、2種類のスマホ冷却グッズで検証した。
全国的に梅雨明けし、夏本番らしい暑さがやってきました。「熱中症対策を十分に」という注意喚起をネットでも目にするこが増えたのではないでしょうか。
人間もそうですが、スマホも暑さ対策が必要です。スマホを冷やすといっても、保冷剤やパウチタイプのアイスやドリンクなどで冷やすと、内部に結露が生じてしまい、故障しかねません。スマホにはスマホの暑さ対策グッズがおすすめです。とはいえ、効果はあるのでしょうか。
スマホ冷却グッズとは?
スマホは電子機器です。見た目は板でも、その内部ではさまざまな処理が行われています。処理を行うために、電気を使うわけですが、全てのエネルギーが処理に使われるわけではなく、「電気抵抗」により、一部が熱というエネルギーに変換されてしまいます。これがスマホなどを使っていると熱くなる理由です。
その熱を冷ますためにあるのが、「スマホ冷却グッズ」です。種類としては、たくさんの面積を作ることで熱を放出しやすくする「ヒートシンクタイプ」、空気を取り込んで排出する、ペルチェ素子で冷却するなど電気の力で熱を取り去る「クーラータイプ」や「ファンタイプ」、固体から液体に変化するときに熱を吸収する作用を利用して、その融解温度を高めることで優しく熱を取り去る「保冷剤タイプ」、熱を吸収する素材を利用した「シートタイプ」などがあります。
今回利用するスマホ冷却グッズは、クーラータイプのSHEAWA「スマホ 冷却クーラー冷却ファン」(以下、冷却ファン)とシートタイプのSimplism「スマ冷え Premium 貼って剥がせるスマートフォン冷却シート 蓄熱1.5倍」(以下、スマ冷え)です。
検証環境
検証機種は、2023年6月22日発売のミドルレンジスマホ「OPPO Reno9 A」。スマホ冷却グッズを「未装着」「冷却ファン装着」「スマ冷え装着」の状態で以下の2つの操作を行った後、直射日光の当たらない場所でGeekbench 6と3DMark「Wild Life」でCPU(シングルコア、マルチコア)のベンチマークとOverall Score(全体的なスコア)、平均フレームレートを、そして「電池温度」アプリでバッテリー温度を計測しました。
- 「Pokemon GO(ポケモンGO)」をセ氏31度前後の日中に30分ほど行う
- 動画撮影をセ氏33度前後の日の当たらない場所で10分ほど行う
計測時の周囲の温度、スマホの背面温度は非接触型のレーザー温度計を利用しています。
関連記事
- 「スマホ冷却グッズ」は効果ある? 炎天下で3製品を使って分かったこと
ほとんどのスマホは周囲温度がセ氏5〜35度で正常に動作するよう製造されている。だが2022年の夏は40度にもせまる日が多く、スマホを冷却することも積極的に考えなければいけない。3つの冷却グッズを探し、実際に使用してみた。 - Androidスマホが熱くなったらどうする? やってはいけないことは?
スマートフォンは暑さに弱い。高温の炎天下で使用すると瞬く間に熱を持ち、持っていられないほどの熱さになる。熱くなってしまう原因と、その対策を紹介する。 - スマホが発熱! 「絶対にやってはいけないこと」は?
夏も本番を迎えました。外でスマホを使うと、非常に熱くなることもあります。そうなったら、どうすればいいのでしょうか……? - 熱いスマホを冷やすのに「冷風」はアリ?
涼しい日も増えてきましたが、昼間はまだ暑い日が続きます。熱くなったスマホを冷やす際に、クーラーや冷房運転のエアコンの冷気を当てるのは良いのでしょうか……? - スマホが熱い! 「保冷剤」で冷やしてもいい?
スマートフォンは熱くなると、発熱を抑えるために機能制限をかけます。「早く普通に使えるようにしたい」といって保冷剤で冷やすのはアリなのでしょうか?
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.