Samsung、モバイル生成AI「Galaxy AI」を2024年に提供へ
Samsungは、来年初頭に独自のモバイル生成AI「Galaxy AI」をスマートフォンに搭載すると発表した。通話のリアルタイム翻訳機能などを利用できるとしている。
韓国Samsung Electronicsは11月9日(現地時間)、“ユニバーサルインテリジェンスをスマートフォンに搭載する”「Galaxy AI」を2024年初頭にリリースすると発表した。
「どこにいても誰にでも力を提供するよう設計され」ており、「バリアフリーのコミュニケーションから生産性の簡素化、無限の創造性まで、あらゆる場で可能性を解き放つ」と説明している。
Samsung独自開発のオンデバイスAIと、「志を同じくする業界リーダー」との提携によるクラウドベースのAIの両方を活用するという。
Galaxy AIに関する公式ブログでは触れていないが、Samsungは前日、Samsung Researchが開発した生成AIモデル「Samsung Gauss」を発表している(ガウスという名前は、正規分布理論を確立した数学者、カール・フリードリヒ・ガウスにちなんだという)。
「Gaussは現在、従業員の生産性向上のために使われているが、近い将来、様々なSamsung製品に拡張していく予定」としているので、「独自開発のオンデバイスAI」はGaussを指すのかもしれない。
SamsungはGalaxy AIの機能の例として、リアルタイムで音声とテキストで利用可能な音声通話翻訳機能「AI Live Translate Call」を紹介した。翻訳はクラウドではなく、デバイス上で行われるとしている。
2024年初頭の登場ということは、次期フラグシップ「Galaxy S24」シリーズ(仮)に搭載されるのかもしれない。Galaxy Sシリーズは例年、2月ごろ発表されてきた。
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