ソフトバンク、スマホ値引き規制後も「実質12円」で運用できるワケ 新プログラムのカラクリを解説(1/2 ページ)
ソフトバンクが12月27日に、新たな端末購入プログラム「新トクするサポート(バリュー)」を開始した。このプログラムを活用すると、機種によっては1年間、実質12円で運用できる。27日から適用される新たなガイドラインには違反しないのか?
ソフトバンクが12月27日に、新たな端末購入プログラム「新トクするサポート(バリュー)」を開始した。このプログラムでは、対象機種を48回払いで購入し、13カ月目以降に端末を返却すると、最大36回分の支払いが免除される。従来の新トクするサポートは2年目以降の返却を前提としていたが、新プログラムでは1年で返却でき、免除される支払いの期間が24カ月→36カ月へと1年早まる。
新トクするサポート(バリュー)の対象機種は、「iPhone 14(128GB)」「Pixel 8(128GB)」「Pixel 8(256GB)」「Xiaomi 13T Pro」「motorola razr 40s」の5機種。
新プログラムを適用すると、実質負担額はどの程度になるのか。27日から電気通信事業法の改正省令が施行され、端末割引が単体購入でも4万4000円までに規制されるが、ガイドライン違反にならないよう調整されているのか。価格の内訳を確認した。価格は全て税込み。
iPhone 14(128GB)
12月26日まで
- 一括価格……13万7520円
- オンラインショップ割……−2万1984円
- 1〜24回の支払い……1万9800円(825円×24)
- 25〜48回の支払い……9万5736円(3989円×24)
- 実質負担額(25カ月目に返却)……1万9800円
12月27日以降
- 一括価格……13万7520円
- オンラインショップ割……−2万1984円
- 1〜12回の支払い……12円(1円×12)
- 13〜48回の支払い……11万5524円(3209円×36)
- 実質負担額……12円
Pixel 8(128GB)
12月26日まで
- 一括価格……11万4480円
- オンラインショップ割……−2万1984円
- 1〜24回の支払い……24円(1円×24)
- 25〜48回の支払い……9万2472円(3853円×24)
- 実質負担額(25カ月目に返却)……24円
12月27日以降
- 一括価格……11万1600円
- オンラインショップ割……−2万1984円
- 1〜12回の支払い……12円(1円×12)
- 13〜48回の支払い……8万9604円(2489円×36)
- 実質負担額(13カ月目に返却)……12円
Pixel 8(256GB)
12月26日まで
- 一括価格……12万6000円
- オンラインショップ割……−2万1984円
- 1〜24回の支払い……24円(1×24)
- 25〜48回の支払い……9万2472円(3853円×24)
- 実質負担額(25カ月目に返却)……24円
12月27日以降
- 一括価格……12万6000円
- オンラインショップ割……−2万1984円
- 1〜12回の支払い……9912円(826×12)
- 13〜48回の支払い……9万4104円(2614円×36)
- 実質負担額(13カ月目に返却)……9912円
Xiaomi 13T Pro
12月26日まで
- 一括価格……11万4480円
- オンラインショップ割……−2万1984円
- 1〜24回の支払い……24円(1×24)
- 25〜48回の支払い……9万2472円(3853円×24)
- 実質負担額(25カ月目に返却)……24円
12月27日以降
- 一括価格……11万1600円
- オンラインショップ割……−2万1984円
- 1〜12回の支払い……12円(1円×12)
- 13〜48回の支払い……8万9604円(2489円×36)
- 実質負担額(13カ月目に返却)……12円
motorola razr 40s
12月26日まで
- 一括価格……12万1680円
- オンラインショップ割……−2万1984円
- 1〜24回の支払い……9840円(410×24)
- 25〜48回の支払い……8万9856円(3744円×24)
- 実質負担額(25カ月目に返却)……9840円
12月27日以降
- 一括価格……12万1680円
- オンラインショップ割……−2万1984円
- 1〜12回の支払い……9912円(826円×12)
- 13〜48回の支払い……8万9784円(2494円×36)
- 実質負担額(13カ月目に返却)……9912円
ソフトバンクは、従来の新トクするサポートとオンラインショップ割を適用することで、Xiaomi 13T ProやPixel 8(128GB)が実質24円となる価格設定をしていた。ただし、利益供与額が4万4000円を超える恐れがあるので、27日以降は割引額や免除額を下げざるを得ないだろうと思っていた。
しかし、新トクするサポート(バリュー)を適用しても、Xiaomi 13T ProとPixel 8(128GB)は実質12円という、24円をも下回る実質負担額を打ち出している。これは、1〜12回の支払い額を極端に下げることで可能になっている。Xiaomi 13T ProやPixel 8(128GB)は1〜12回の支払い額が12円、13〜48回の支払い額が8万9604円と差をつけている。これは他の機種でも同様だ。
新トクするサポートでも、1〜24回の支払い額を極端に下げることで実質24円を実現していたので、基本的な設計は変わらない。大きな違いは、端末を2年後ではなく1年後に返却すること。1年しか使えないのは物足りないかもしれないが、それでも安価に運用できるのは変わらない。
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