2万円台だけど高級ボディーのvivo「Y100」 中国スマホシェア1位奪還を目指す:山根康宏の海外モバイル探訪記
中国のvivoが投入する「Y100」は、2万円台の低価格モデルですが、性能や質感も高くコスパに優れた製品です。プロセッサがSnapdragon 695 5G、ディスプレイは6.78型で120Hzのリフレッシュレートに対応。金属製のボディー背面は、質感を生かしつつマットな仕上げで高級感があります。
スマートフォンのモデル名・型番に多くのメーカーが2桁の数字を採用していますが、次々に新製品を投入している中国のvivoはついに3桁数字のモデルを投入しました。同社の低価格モデル「Y」シリーズの最新モデルの名称は「Y100」。2万円台の低価格モデルですが、性能や質感も高くコスパに優れた製品です。
Y100の主なスペックは、プロセッサがSnapdragon 695 5G、ディスプレイは6.78型で120Hzのリフレッシュレートに対応、パンチホール型のインカメラは800万画素となっています。驚くべきことに、この価格ながらもディスプレイは側面を丸めたエッジデザイン。バッテリーは5000mAhで44W充電対応。価格は8GB+128GBモデルで1399元、約2万8000円と、価格を考えると性能は悪くありません。
金属製のボディー背面は、質感を生かしつつマットな仕上げで高級感があります。ケースなしでも十分使える仕上げで、価格相応以上の出来だと感じます。カメラは実質的に1つのみですが6400万画素。サブカメラは200万画素の深度測定となっています。背面側も同様に角を落としており、側面のエッジ部分はかなり薄い仕上げになっています。このデザインを抜きにしても本体サイズは74.9(幅)×164.4(高さ)×7.6(奥行き)mmと薄く、重量も172gと軽量です。
その他に目立った機能として、ストレージから最大12GBをメモリとして利用可能な他、ストレージも最大512GBモデルを提供しており、「ライトユーザーのヘビーユーズ」にも対応しています。今回製品をチェックした中国のキャリア店舗でもイチオシで販売しているのは12GB+512GBモデルでした。
カメラは動画のVlog撮影モードや、デジタル10倍ながら静止画で月を撮影するスーパームーンモードも搭載。カメラも楽しく使うことができます。
vivoはほぼ毎月Yシリーズの新製品を投入しています。価格に優れたモデルを次々と出すことで中国国内出荷シェア1位を続けていましたが、ここのところはライバルメーカーの後塵を拝してしまっています。Y100はモデル名を3桁にした新世代のモデルでもあり、コスパのみならず製品仕上げを高めた「国内シェア1位を奪回」のための戦略的モデルでもあるのです。
関連記事
- 中国vivoの第2世代折りたたみスマホ「X Fold2」登場 先代から約10%軽くなったワケ
折りたたみスマートフォンは、既に第2世代以降のモデルが各社から登場しています。vivoが2023年4月に発表した「X Fold2」も同社の第2世代にあたる横折式の折りたたみスマートフォン。先代モデルの311gから279gに軽量化しています。 - 中国で大注目の縦折りスマホ「vivo X Flip」はブランドバッグのような美しい仕上げ
中国メーカーの縦折り式スマートフォン新製品が相次いでいます。OPPOを追いかけるようにvivoは2023年4月に「X Flip」を投入しました。特に女性層を意識した仕上げが特徴です。 - vivoの「X90」はカールツァイス仕込みのカメラスマホ X90 Proは1型センサー搭載
カメラ性能を強化したスマートフォンは、中国でも活発です。vivoとカールツァイスの協業は2020年に始まり、2021年発売の「X60」からZEISSのロゴを背面に入れています。その後Xシリーズは半年ごとにモデルチェンジを繰り返し、今回の最新モデルとしてX90が登場しました。 - vivoの「V25 Pro」は、紫外線でスマホの背面に字や絵が描ける?
日本に未上陸のvivoは複数のスマートフォンラインアップを持っています。V25 Proには、スマートフォンの性能とは本来関係ない、特徴的な機能が搭載されています。それは、背面に紫外線を当てることで色が変わることです。 - 200Wの急速充電に対応した「vivo iQOO 10 Pro」、わずか10分で満充電に
スマートフォンの急速充電に関する技術はここ数年で一気に高度になった。すでにXiaomiなどが100W台の急速充電機能付きスマホを発売しているが、vivoの「iQOO 10 Pro」は200Wと非常に高速な充電が可能だ。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.