KDDI、AI搭載自律飛行ドローン「Skydio X10」と独自サービスの注文受付を開始
KDDIスマートドローンは、SkydioのAI搭載自律飛行ドローン「Skydio X10」の注文受付を開始。独自サービス「Skydio認定講習」「あんしん機体補償」「上空電波パッケージ」も提供する。
KDDIとSkydioは資本業務提携を締結し、KDDIがアジア太平洋地域(APAC)の11カ国でのSkydio製品の独占販売権を取得。これに伴い、KDDIスマートドローンが5月13日にAI搭載自律飛行ドローン「Skydio X10」の注文受付を開始した。
Skydio X10はユーザーの利用用途に合わせて「VT300-Z」または「VT300-L」のジンバルカメラ2種類から選べる。どちらもソニー製で解像度64MP、視野角50度の狭角カメラと、解像度640×512ピクセル、視野角40度のFLIR製サーマルカメラを標準搭載している。
VT300-Zには構造物のズーム撮影用途に適した解像度48MP、視野角13度の望遠カメラを備える。VT300-Lには解像度50MP、視野角93度のワイドカメラと最大2800ルーメンのフラッシュライトを搭載し、構造物の近接撮影用途に適しているという。
サーマルカメラを標準装備し、GPS環境下であれば暗所や夜間でも巡視点検が可能。オプション製品「NightSense」を使用すれば暗所や夜間での障害物回避を含めた自律飛行が可能になり、スポットライトを使用すれば鮮明な撮影が可能になるため、トンネルなどの暗所空間の撮影、夜間警備などでも活用できるとしている。
セルラーモデルが上空モバイル通信に対応予定で、ダム、プラント、鉄道、道路など2.4GHz(Wi-Fi通信)の信号が届かない広域エリアでも点検や巡視が可能。上空モバイル通信を活用した遠隔制御や長距離飛行で、非GPS環境下での点検から広域インフラ設備の巡視など幅広い分野での活用が期待できるという。
これに合わせ、Skydio X10に対応した3つの独自サービスを提供。上空モバイル通信と送信機用モバイル通信をセットで利用できるパッケージを新設し、通信を利用しない月は月額0円になる不定期利用者向け「従量プラン」を開始。月額料金は0〜4万9800円(税込み、以下同)で、契約時と1年更新ごとに基本料金15万円が発生する。日常的な利用者向け定額プランでは「月額タイプ」に加えて、年間48万円の「年額タイプ」も提供する。
Skydioの公式技能認定を受けた「MASTER INSTRUCTOR」が監修した講習プログラム「Skydio X10基礎コース」も実施。Skydio X10の基本機能、飛行方法、メンテナンス方法などを講習し、各種点検や巡視業務への利活用をサポートする。座学と技能訓練を合わせた受講日数は1日で、受講条件は国家二等資格保有、ドローン民間資格保有、業務などでのドローン飛行実績を有するユーザー。
機体本体の故障や破損時に代替機体と年1回まで交換が可能な「あんしん機体補償 for Skydio X10」も提供。機体購入と同時加入が必要で、機体紛失時は本サービスの対象外となる。補償期間は1年間。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
ソフトバンク、有線給電ドローン無線中継システムを石川県の一部エリアで運用 “半径数km”のサービスエリアを確保可能
ソフトバンクは「有線給電ドローン無線中継システム」の運用を開始した。同社が1月6日に発表した。本システムは、災害発生時、携帯電話のサービスエリアを迅速に復旧するために活用するもので、石川県輪島市門前町の一部エリアで稼働する。
シャープ、衛星通信向けアンテナを開発 ドローンや自動車への搭載を目指す
シャープは、LEO(低軌道)/MEO(中軌道)衛星通信向け地上局用フラットパネルアンテナの開発を開始。小型かつ軽量で高速大容量通信が可能な衛星通信アンテナを目指し、船舶をはじめドローンや自動車への搭載にも取り組む。
スマホやドローンに無線で電力伝送 充電やバッテリー交換が不要に 京セラが新技術
京セラは10月11日、スマートフォンやドローンなどの移動体に対し、電力をワイヤレスで伝送できるようにする基礎技術を開発したと発表した。従来、手間となる充電やバッテリー交換が不要になるという。京セラは今回発表した独自技術の研究開発を急ぐ。
KDDIら、ドローンを活用した物資輸送の長期運用を実証 都内のレベル4飛行を目指す
KDDIらは、東京都あきる野市でドローンを活用した1カ月間の医療物資輸送を実施。都内のドローン物流サービスの早期の社会実装を目指し、レベル4での飛行実証の基礎確立を目的としている。
ドコモ、映像投影できる小型プロジェクターを搭載した「羽根のないドローン」開発
NTTドコモは、機体に搭載したプロジェクターで映像を表示できる新型機体「羽根のないプロジェクションドローン」を開発。安定した飛行ができるよう推進力を向上させ、投影映像のリアルタイム伝送を実現している。



